『錬金211話 魔王視点 魔王さんフェンリル族に驚く』
『魔王視点』
「フェンリル族であるとして変である」
「私が変だと?」
「魔王になる前から聞いていた話であるが、フェンリル族は人族とは絶対に関わることなく単独行動をとると聞いた。つまりフェンリル族じゃない」
「単独行動でした。ご主人様に会うまではね。でもご主人様の偉大なる錬金術士の力を目の当たりにして、農村の住人になった。私だけではなくて他にもフェすンリル族は住人になってる」
偉大な錬金術士の力と言ったが、錬金術士が偉大なわけなくて、外れスキルと言われる代表的なスキルだ。
戦闘力はないに等しいし、スライムを倒せるかどうかも怪しいが、錬金術の力でレアなアイテムなどを作り出せるくらいだろう。
それでどこにフェンリル族が住人になる理由があるかとおもうよな。
「本当にフェンリル族でしょうか魔王様」
「別の獣人かもです。怪しすぎますよ!」
「俺も信じてない」
「あらま、モフルンは使用されてないわね、かわいそうに」
「信じてないてさ」
「ご主人様、魔王たちは信じません、どうします?」
「う~~~ん、信じられないなら、本来の姿に戻す方法もあるが、俺は穏便に穏やかに話し合いたいからなあ、大丈夫かな」
「形態を変えます」
なに?
形態を変えると言った。
つまりは今は人族の姿であると言うわけか。
いいだろう、変えるなら変えてみろ。
はっきりするのならな!!
「ああああ、魔王様!! 獣化していきますよ!!」
「ままままさか、この姿は、伝説の魔物?」
「この姿、尋常じゃない魔力です、魔王様、魔王様!!!!!」
「こいつはフェンリル、この姿はフェンリル族に違いない! 本当だったのか、この俺にもわかるぞ、凄まじい破壊的な魔力が来る。伝説の魔物フェンリル族!!」
モフルンとか言った女の子は形態を獣化したら、巨大化していき、家と変わらぬ大きさにまでなった。
伝わる魔力が凄まじい。
なんて強い魔力だ!
あり得ないことだが、魔王である俺の魔力量を超えてないですか?
いやいやいや、マジでヤバいだろ。
「獣化したら、わかってくれたみたいね」
「魔王、もう戦いはよそう。モフルンは本物のフェンリル族であり、俺の農村の住人だ。ドリアード族のリアも住人だ。結婚は残念ながらあきらめてくれな」
「あきらめない!!」
フランツが俺に結婚をあきらめてと言うもあきらめない。
俺がどれだけ待ったか、どれだけ探したか、フランツにはわからないだろう。
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