『錬金203話 騎士団長ルーリン視点 辺境の領地に向かう』
『騎士団長ルーリン視点』
「魔竜がなぜいるのでしょうね、そんな情報は魔族でも把握してません、嘘はいけませんです」
「噓を言ってるかはわからない私にも、だから調査するのです」
「ちょっと待ってくださいねルーリンさん、これは私の判断する範囲を超えてますので、魔王ストラマーベル様に伝えます」
「どうぞ伝えて」
西の魔将娘ビビは魔王ストラマーベルのところに行くと相談をしていて、少ししてから魔王ストラマーベルが来た。
「ルーリン、ビビから聞いた話は本当か、魔竜とフェンリル族と精霊ドリアード族がいるというのは」
「確かめてみたらいい、私も見てないし、いるかいないか、断定はできない」
「よし、ルーリンも来い。俺が求めていた精霊ドリアード族がいるなら、いくしかないだろう!!」
魔王は精霊ドリアード族と聞いて興奮しているように思える。
なんだ、魔王は精霊ドリアード族も好みか?
このハーレム好き野郎め。
こんなハーレム好きが王なら、私は魔族に生まれなくて良かったと思いたい。
吐き気がするわ。
「精霊ドリアード族が、もし居るなら魔王様の夢が叶います。良かったです、心からパヒューナはお祝いします」
「ビビも嬉しいです。人族など圧倒する力が魔王様に入ります!」
「うむ、精霊ドリアード族は俺が探し求めていた種族。人族も探し求めていただろうが、俺が先に手にするぞ、西の魔将娘よ、直ぐに向かうぞ。馬車は人族から奪っただろ」
「はい、馬車は一台奪いました。どうぞお乗りください」
「しかし魔王様、精霊ドリアード族は嬉しいですが、魔竜とフェンリル族はどうしますか。もしいた場合は面倒でしょう」
「俺は西の大陸の魔王ストラマーベルだ。魔竜とフェンリル族におびえると思ったか、俺は怖くもない、来るなら来いと言ってやる」
「さすがは魔王さまです、このパヒューナの失礼な意見をお許しを」
魔王の話では精霊ドリアード族を探していたというのは、確かに我ら人族でも聞いていた。
精霊ドリアード族と結婚すると、強大な精霊ドリアード族の加護がつき、魔力が異常に上昇すると。
だから精霊ドリアード族と結婚したほうが世界を制する。
ギルドマスターも、必死に探しているとは聞いていたが、魔王も真剣に探していたのだ。
勇者パーティーも精霊ドリアード族を探していると言ってたのを聞いたな。
精霊ドリアード族には古くから不思議な力があるというし、だが居場所がわからいので誰も会っていないのが現実だ。
騎士団も捜索してはいたが、結局は見つからずだった。
国王も必死であり、冒険者には発見者に対して多額の報酬がでるのも有名である。
そうなると、もし魔王が辺境の地に行って、フランツらを制圧してしまったら、精霊ドリアード族とも結婚なんてこともあり得るわけか。
ややこしくなってきたが、ようは魔王と魔竜やフェンリルがやりあって、お互いに傷ついてくれたらいい。
両者ともくたばれば、尚いい。
そうして考えて何日か魔王と過ごした。
辺境の土地だけあって距離はある。
やっと教えられた地図の領地に到着。
着いてみてまず目にしたのが、三個の家で大きさは普通に農村にある家だった。
家のある土地には広大な農地が広がり、数種類の農作物が作られている。
よくある農村の風景であって、これが特別な風には思えないけど、伝説の魔物がいるとされる。
魔王と西の魔将娘は馬車から降りると、不敵な笑みを見せた。
「ここが錬金術士の住む農村だな。精霊ドリアード族は俺がいただくぞ!」
下にある★★★★★から評価してもらえると嬉しいです(^^;




