『錬金193話 ギルドマスター視点 緊急会議を開く』
『ギルドマスター視点』
「タップさん、会議の準備をしました。騎士団長に王国軍師も着席しました」
「わかった」
冒険者ギルドのマスターをしている俺は、部下に命じて緊急会議を準備させて、数名の重要人物を招いた。
俺もテーブルに参加すると、テーブルには女ではあるが、王国騎士団長を務めている、ルーリンが座っていて不満そうにして、
「タップよ、今日は私をギルドに招集したのは何かな。重要な議題があるのか、突然最近になり、異常な頻度で強力な魔物が出現する異変で、私が忙しいのは知っているよな?」
「ご苦労様だ、ルーリン。王都周辺にも、激増中なのは知っているし、邪魔するつもりはない」
ルーリンは短気で有名で、直ぐに怒りやすい性格をしているが、実力は認められており、国家最強軍である、王国騎士団の団長をしている。
まだ若いが強いのは俺も認めるところ。
「じゃあ、用件はなんだね、手短にはなしてもらおうか」
「手短ね、今日は緊急事態と判断して来てもらった。議題の内容はというと、ある人物であり、おそらくは知らない人物でして、その人物の名前はフランツという、錬金術士。フランツは俺のギルドにいた冒険者であったけど、勇者パーティーのグラティアスの追放された者だ」
「それで、タップよ、錬金術士のフランツが私を呼ぶことの人物なのかよ?」
「ルーリン、話はここからだ、グラティアスが最近不調になったのは聞いてるかな」
「魔物を倒せないとか、剣術が使えないとい噂は耳にした。Bランクパーティーにもバカにされたらしいな。ふん、グラティアスの時代も終わりか。グラティアスは我が騎士団にも偉そうにしていたから、ざまあみろだ」
ルーリンは騎士団長でグラティアスは勇者パーティーでり、協力はするのはしても、決して仲が良い関係ではなかったから、ルーリンがこう言うのは予想していた。
「そのグラティアスが不調になったのはフランツが呪いをかけたからだと言っている。グラティアスは追放されたフランツを探した。そこでグラティアスから聞いたのが問題となるのです」
「フランツを発見したのだろ、どうした、自殺でもしていてグラティアスに責任を取らすのか?」
「自殺ではない、王都からかなり離れた、領地があって、その領地に住み着いたとわかる。勇者パーティー3名で領地に到着した。領地にはフランツはいて複数名の女子と暮らしていた」
「普通じゃねえか、どこが問題なのよ、暇じゃないって言ったわよね」
「勇者パーティーはそこで悪夢のような体験をする。まず、信じられないかもしないが聞いて欲しい。フランツと数名の女子は、一人は魔竜アイスドラゴンであった、さらにフェンリル族が数名いて、木の精霊ドリアード族もいたとグラティアスから報告された。俺も信じられないが、事実である」
「魔竜!!」
「フェンリル族!!」
「精霊ドリアード族!!」
いっせいに俺のつまらなそうに聞いていた連中が反応して言った。
「はあ? タップよ、あなた何を寝ぼけたことを言ってるのよ、いいかい、私は王国騎士団長をしているのよ。あらゆる魔物は調査報告している。魔竜は伝説の魔物であり、現在は長い間確認されてない。いるかどうかも不明だ。そして精霊ドリアード族は、過去に魔族と人族とで奪い合いとなった歴史があるの、皆さんご存じでしょう。現在は行方不明ですね、世界どこにも目撃情報はなし。最後にフェンリル族はもう絶滅危惧種だ。誰も見たこともないし、現れたこともない魔物。私は創造上の魔物だと思っているわよ。だからさ、いい加減なことをいってるのよ、勇者パーティーが」
ルーリンは初めから勇者パーティーが言っているのを信じてない様子で、それは俺も最初はグラティアスから聞いたら、同じように思うからで、みんな笑ってもいた。
真面目に聞いているも者は一人もいなくて、まるでつくり話を聞いているように感じた。
「それがだなルーリンは信じてないが、勇者パーティーのグラティアス、ミーシャ、フィーネルは、それらの伝説級の魔物とそこで戦ったのだ」
「戦った?」
「あはははは、わらえる!!!」
「フェンリル族なんて存在してないですが、大丈夫ですかギルドマスターさん、あはははは!」
「あはははは、魔竜と一緒に暮らすフランツての、最高だね、ありえねーよ!!!」
「戦ったあとどうなったの?」
「3名ともボコボコにされたと報告してきた。あいつらは嘘を言う必要はない、これは現実に起きている話だぜ、だから呼んだんだよ!!!」
俺が本気であり、決して冗談で言ってないと伝わると、テーブルは静まり笑い声は消えて、本当に実在していると思ってくれた。
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