『錬金190話 魔物がいました』
「私が倒しますね」
「たのむよ」
魔物は一匹であった。
大きな鳥だ。
羽ばたいてモフルンに飛んでくる。
大丈夫だとは思うが、俺も戦える準備はしておく。
モフルンが突っ込んできた鳥を爪で叩き落した。
一撃必殺だった。
さすがですね。
強そうな魔物だったけどモフルンが強いから、弱いのかはわからない。
「一撃だったね」
「鳥の魔物でした。ここは穴ではなかったです、ダンジョンでしょう」
「ダンジョンか、俺も思ったところだ。不思議なのはこんな大きなダンジョンがいきなり生まれるのかな。一夜でできたようには思えないんだな」
「そうですね、農地にする前からダンジョンがあったかもです。穴が開いて地上と繋がったとも考えられる。魔物が一匹生息しているなら、もっといるでしょう。調査が必要です」
「そうだな、調べておこう。気になる。ダンジョンてことは階層がある。下の階層があると困るな」
ダンジョンは規模があり、小さなダンジョンは階層は地下3階とかで最下層となる。
初心者冒険者には魔物を討伐して経験値を積む場となる。
俺も最初は小さなダンジョンには行った。
小さなダンジョンには魔物は弱い傾向があるので、回復薬で十分行ける。
中規模のダンジョンになると、より強い魔物が待っていて、冒険者は苦戦してくる。
ただし討伐すれば、いい経験値が得られるため、無理してでもいきたくなる。
より大きな大規模ダンジョンとなると、簡単にはいけない。
それなりの準備がいる。
俺の場合は勇者パーティーの一員として入った経験はある。
魔物は強力に強くなるので、単独での冒険者は、ほぼいない。
むちゃして死ぬことになるからで、名のある冒険者でも命を落とすのも、よく聞く話だ。
グラティアスといた時は、死者はいなかったので良かった。
そこでだ、この俺の領地にあるダンジョンが、どの程度のダンジョンかが問題なんだな。
願わくば、この階層で終わりならいい。
それ程騒ぐことはない。
放置していてもいいからだ。
「行ってみましょう」
モフルンが先頭で進んだ。
俺の期待に反してダンジョンには終わりがなかった。
魔物も増えたので、俺も戦う。
魔物は同じ魔物であった。
この感じだと階段があったりしてな。
ないことを祈る。
「ご主人様、階段ですよ。下の階層がある」
「あったか。階段ありそうな気がしていた。様子を見たいしな、階段を降りよう、でも深追いは危険で、なんの準備もしてない」
やっぱり階段あったか!
本格的にダンジョンでしょう。
こうなったら階段を降りるしかない。
朝から、なんでダンジョン探索してるのだ俺は!
とにかく階段を降りてみた。
「魔物が待ってます。来るのを待っていたようです」
「完全にダンジョンの思うつぼでしょ」
階段を降りてみると、もう魔物が前にいて、挨拶してくる感じでした。
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