『錬金176話 フェンリルさん変身する』
モフルンの本来の姿にフィーネルが気づいたらしい。
そのとおりです、フェンリルです、彼女は。
でも今さら気づいても、遅いですが、もう戦闘態勢に入ってますので。
「フェンリルだとおおおお! まさか、伝説級の魔物、あのフェンリルのわけない! フェンリルは絶対に人とは接しない。世界各国の王国騎士団が探していたものの、誰も姿も見れなかったのだ。フランツと接するわけない、偽物に違いない!」
「偽物なら怖くない!」
「偽物ですって、偽物と思うなら戦えばわかりますね、行きますよ!!!」
「来るわ!!」
モフルンが攻撃に移る。
爪を立てて加速した。
一瞬で消えた。
姿が農地から消えたほどの速さだった。
「速い!! 見えないぞ!」
「きゃああああああああああああああ、噛みつかれましたああああああああああ!!!」
「フィーネル!!」
フィーネルに噛みついたいたモフルン。
体を噛みつかれて動かせないでいた。
俺も見えないほどの速い動きで、フィーネルもたぶん噛みつかれた時まで把握してなかっただろう。
「速い、速くて見えなかったわ! まさか本物のフェンリル族なの? あのフェンリル族なの女は!!」
「だから言ったでしょ、フェンリルですって、グルルル!」
「うわわわわああああああ!」
フィーネルは牙で振り回されて飛ばされた。
何メートルも軽く。
転がっているフィーネル。
やっと今ので、グラティアスとミーシャはフェンリルだと認める。
認めるのが遅かった、もっと早く認めていたら、フィーネルは助かったかな。
「伝説の魔竜に……フェンリル族までいる農地。フランツ、お前はどんな農地に暮らしているのだ。あり得ない農地だろ」
「俺の農村の住人だよ。大事な住人だ。だからグラティアスも迷惑行為はしないでくれ。頼むから。俺は農村でスローライフしたいだけだ」
俺の目的はスローライフだった。
だから勇者パーティーとかに来られると迷惑でしかないのだった。
しかし納得しない顔の勇者さん。
「うるせえな、何がスローライフだ、舐めてんのかよ、俺は勇者だぞ。早く俺の呪いを解きやがれ、解けよ!!!」
「うるさいのは勇者さんだよ。まだガタガタ騒いでいる。もういい加減にフランツの力だったと認めなさいよ」
「なんだ、また違う女か。今度はなんだよ、フェンリル族か?」
するとリアまで登場したので、俺は困った。
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