『錬金170話 勇者さん怒る』
正直言ったら、噓と?
まだわかってないのかな。
自分の実力で強くなったのでなくて、錬金術の魔法剣で勇者になれたってことが。
ここまで言ったら、普通わかるよな。
「噓じゃないよ、強くなっていただろ。元は弱かったんだよ、それが錬金術で勇者にまでなれた。気づいてなかったなら、残念だな」
「バカな!!!!!」
「えっと、グラティアスは弱かったのは、いつからなの、フランツがパーティーに入る前から?」
「俺がパーティーに入った時には、グラティアスは弱かったと思う。ミーシャとフィーネルは成長していくのに、グラティアスは成長しなかった。俺の錬金した魔法剣に頼っていたから」
グラティアスは自分の実力と思い違いしていた。
それを言おうにも、誰の話も聞かない性格が原因だな。
成長してなかったのが悪いのに、それを俺の責任にされても困るよ。
話をしていてミーシャとフィーネルも、俺が魔法剣にしていたのを知らないでいたらしい。
つまりはグラティアスが本当はSランク冒険者ではないと、今知ったことになる。
「フランツが、そう言ってるけど?」
「バカ言うな~~~~~、俺は最初から最強の勇者だ。それをフランツが弱くしているのだあああああああああああ。フィーネルはどっちを信じるのだ、最強の勇者の俺と、最弱の錬金術のフランツを?」
「もちろんフランツを信じるわけにはいかないかな」
「やっぱり、そうだよな!!!」
「まずさ、フランツの言ってるのが本当なのか、私はわからないわけ。全部噓を言っててもね。そもそもフランツの錬金術が最強の魔法剣を付与していたのが怪しい。なんの証拠もないし。つまりは錬金術が本当なのかの何も証拠がなくて、ペラペラ話していたとそか私には聞こえない」
ふ~~ん、フィーネルは俺が適当に話していると思っているらしい。
それは確かにフィーネルは証拠を見てないからな。
俺も見せてないのも悪かったか。
でもパーティーにいた時は、まともに俺の話を聞く空気ではなかったのも大きい。
あの時はフィーネルは俺を雑用とか荷物持ちやら、食事係としか見ていなかっただろう。
それを説明するのは大変なんだよな。
どうやって説明しようかな。
「あなたね、フィーネルとか言いましたか? 間違えていたら失礼ですが、フランツ様に謝りなさい。それと勇者もです。フランツ様への冒とくは私は許しません」
フィーネルが俺に対しての話し方に、スイが気に入らないご様子です。
こまったな、これ以上のスイを刺激するのはやめてくれ。
いくらフィーネルでもだ。
すると俺の願いとは逆にフィーネルはスイに刺激されたっぽいです。
「あなた私が誰だか知ってて言ったのかしら。私はこの国において知らぬものはいに僧侶フィーネルだ。わかりましたなら黙ってなさい」
うわ、それ言うか。
完全にスイを上から目線じゃんか。
黙って従うスイじゃないと思うが、俺が止める空気ではないです。
「僧侶なんて知らない。フィーネルて名前も」
「なんなのフランツ、この仲間の女どもは。いつからハーレム好きだったのよ。うふふふふふふふふふふふふふ、こん辺境の領地まで来て、ハーレムしてるの、王都では私たちがいるから、辺境の領地に行っておけば、来ないと思って。最高に笑えるわよ!」
別に俺はハーレムしたくて辺境の領地にきたのじゃない。
やりたいことがあって来たのだ。
だから邪魔しないで欲しいです。
こられても俺が困るし、何も話すことないからな。
「あはははは、フィーネルの言う通りさ、私は国家最強の魔法使いミーシャ。聞いたことはあるだろう。フランツはグラティアスが怖くて逃げてきたのでしょ。それならそうと言いなさい。怒らないから。グラティアスに細工をしたのでしょ、噓つかずに言いなさい。大丈夫ですよ私はフランツには何もしません。でもね、早くグラティアスの呪いか何かを取り除かないと、私も何するかわからないわよ。わかるよね、私が怒ったらどうなるか?」
今度はミーシャまで俺にプレッシャーをかけてきた。
凄い圧ですね。
普通の冒険者なら、今ので気絶する。
でも俺は噓を言ってないし、グラティアスに呪いか何かをしてないから、取り除きようがないです。
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