『錬金165話 勇者視点 貧民街に』
勇者視点です
結局はミーシャ、フィーネルは嫌がっていたけど、強制的に貧民街に行った。
俺もめったに来ることはないため、長くはいたくはない。
フランツの情報を得たら、直ぐに出たい。
すでに独特の空気に包まれる。
「ね、もう気持ち悪いんだけど」
「グラティアスが聞いてよ。私は聞くのはいやよ。絶対に」
「ミーシャのことをじっと見てるオヤジがいるぜ?」
「いや~最悪~~キモイ」
ミーシャをじっと見つめるオヤジがいて、教えてあげたら、キモイと泣きそうになった。
よほど嫌われたみたいだな、あのオヤジ。
とにかくミーシャをじっと見つめるオヤジ路上生活者に声をかける。
「あのさ、聞きたいことがある」
「なんだね?」
「このへんで新しく来たフランツていう男は知ってるかな。探している」
「知らねえ」
「知らないみたいよ」
「大丈夫だ、俺に任せろ」
俺は丁寧に聞いたつもりも、知らんぷりされる。
凄い態度だな。
だがミーシャをじっと見つめるのは変わらない。
俺が誰だか知らないのか。
あまりにも俺を舐めた態度に、ムカッとくるも自分を落ち着かせる。
苛立っても仕方ない、聞き出すのが優先である。
こういう人間には対応の仕方があるのだ。
流儀というか、この街のやり方に合わせるのが流儀だ。
俺は路上生活者に、金貨一枚を差し出す。
金貨一枚は、貧民街では大金となるので、目の色が変わった。
「フランツだったけか?」
「そうだフランツだ。最近来ているものでいるはずなんだ」
「悪いが知らないんだ。すまんな旦那。教えられることはないな。貧民街では聞いたことない名前だ」
金貨一枚もくれてやったのに知らないと言われる。
最初よりは会話してくれたが、フランツの名前は貧民街では知らないと。
本当かよ、どこまで知っているかわからねえ。
「ダメね、他をあたりましょうよ。時間かけたくないし」
「うん、ミーシャに賛成」
「待て、俺にもう少し時間をくれ」
まだ何か知っているな、このオヤジ。
そこで俺は奇策に出るとした。
ミーシャのスカートを上に持ち上げたのだった。
スカートの中身がオヤジには丸見えとなる。
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