『錬金155話 家を建て直す』
リアの精霊の山から木材集めをした。
フェンリル族の皆さんには、何往復かしてもらった。
ありがたいです。
作り直すのには、どうしても大量の木材が必要だったからである。
モフルンたちが往復している間に、スイと会った。
スイには崩れてしまいゴミとなった木材を遠くに捨てに行ってもらった。
捨てに行く作業はスイに、フェンリル族も加わった。
山に行かなかったフェンリル族だ。
スイに現状の具合を聞いてみたら、
「どうなの捨てに行くほうは?」
「フランツ様が山に言っている間、私はフェンリル族と一緒に近くのまだ荒地に捨てて来ました。領地でもまだ手つかずの荒地がありますので。よろしいでしょうか」
「うん、大丈夫だよ」
「もう完全にゴミとなった木材は廃棄した。あとはモフルンが新しい木材を全部運ぶのを待つ感じです」
「モフルンなら、もう帰って来る頃だろう。ほら、来たよ!」
スイに任せたゴミは無くなっていた。
結構ゴミはあったけど、休まずに働いてくれたようだ。
予想よりも早いペースで進んでいるな。
かたずけて、俺は特に苦手意識ある。
掃除とか大の苦手で、誰かにやってもらわないと、あまりやらない。
スイとフェンリル族には感謝を言った。
フェンリル族は、大したことないよと。
尻尾を振っての余裕だった。
「ご主人様!! スイ!! これで最後だよ、山にあるの運ぶのは」
「ご苦労様です、モフルン。疲れたろう。休憩してていいよ」
「はい」
モフルンは何往復も重い木材を運んだので、休憩してもらう。
うん、運んできたので、もう十分に仕事はしてくれた。
家を建て直す原料は整った。
後は俺の錬金術士の仕事だ。
フェンリル族族長であり、女王でもあるパタゴナにも、お礼申し上げまた。
「助かりました」
「いいえ。フランツ殿の家を建て直すまでは、フェンリル族は誠意を尽くすぞ。建て直すのにも時間がかかるだろう。まあ、人族の住む家は建築というのだろう。魔物にも精霊は家を持っていたな。ほとんどの魔物は家を持たない。何週間とか作るのに時間を費やす。それまでの間、我々フェンリル族は協力する。食事も生肉ならとってこれるしな」
「パタゴナ女王。大変嬉しい言葉です。嬉しい言葉ですが、たぶん大丈夫です。なぜなら俺の錬金術を使い、家を作るので」
パタゴナ女王は俺の家が長期間にわたって時間かかる。その間の面倒をみると。
ありがたいし、嬉しいです。
領地を自分で開拓する者なんかに、協力する気持ちだけで嬉しい。
俺などは、本来ならば何の価値もない人だと思っていた。
冒険者としては外れスキルと、散々言われた。
錬金術で魔物が倒せるかと。
錬金術で生きていけるのかよと。
錬金術は使えないスキルだとして、みんな俺を罵ったものだ。
それでも俺は何とか耐えたよ。
今は、こうして人族も絶対に近寄らないフェンリル族から、信頼された。
過去のことはある。
忘れることはないけど、今は楽しいですから、俺は領地を辺境の農村として、今日からは発展させていこうと思う!
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