『錬金148話 精霊王とフェンリルの長』
酒とコショウを採れる許可申請を得たことで、領地の経営もいっそう広がりそうだ。
むしろここまで拡大されたし、人の交流や行ききもあるなら、単なる領地ではなくなりつつあるな。
もう街や村に格上げしても、おかしくないレベルまできたと言える。
「俺の領地は進化してます。最初に来たのは、つい最近のこと。来たばかりなのです。その時は荒れ地でした。農作物も無理な、ひび割れた土地でしたから、安く土地を手にしたのです」
「あそこの土地は長年、何もない荒れ地だった。酷い土地だったのをフランツが農地に変えたのは、ドリアード族でも噂にはなっていたのです。しかも数日で変わったと。それで神ではないかとも噂されたの」
「神? 俺が?」
神が行った開拓だと思われたらしい。
それは言い過ぎでしょ女王。
普通の人ですし、単に錬金術が凄かっただけ。
「神が荒れ地に降臨したのではともね。でも実際はフランツだった」
「女王、俺は神ではなくて、錬金術師ですよ」
「異常な錬金術士だけどね」
「フランツの領地は、もの凄く発展した。それなら、もう、領地ていう枠を超えたと思う」
「領地ていうのを止めるてことかな。呼び方を変えるにしてもだよ、俺はなんて呼んでいいかわからないよ」
色々と呼ば方はあるとして、例えば女王にはアイデアがあるなら、聞いてみたい参考までに。
「フランツが決めたらいいけどね、例えばさ、我々は木の精霊樹の街と呼んでもいる。精霊樹は、みんなが誰もが尊敬している樹木でしょ。それを名前にしたの」
「ご主人様は将来は国を作るのを考えてますの。国にしてもいいので。私はいいと思う。ご主人様の国に」
モフルンからは、いきなり国にしてはという提案があった。
国は早くないか!
俺は確かに国を作るとしたが、国ってもっとハードルは高くないのかな?
俺のイメージでは国て、めっちゃハードル高いのだ。
国王がいて、配下には軍師や執事もいて。
城も作るだろう。
王都もあって、騎士団も結成して、冒険者ギルドもあるとか、そんなイメージだ。
かなり大変だろうな。
モフルンがそう言ってくれるのは嬉しいけどね。
「国を作る!!」
「まさか国家をこの地に作る気かフランツ殿は!!」
「とんでもないことになってきているな!」
なんか俺の将来を語ったら、フェンリルもドリアードも困惑してきた。
あまり話さない方が良かったかな。
もう遅いか。
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