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『錬金113話 勇者グラティアス視点』

 『錬金113話 勇者グラティアス視点』


 まさかフランツの名前が上がるとは思ってなかったのが、マスターの声からもわかった。


 俺がパーティーから追放して直ぐにギルドも追放となった。

 追放したのは、ここにいるタップだ。


「もし、フランツが関係しているなら、あいつに聞けばわかる」


「外れスキルのくせに、錬金術士で使えねえなら、ギルドから登録を抹消してやった。登録しているだけの奴はどんどん抹消するのが俺の考えだ。俺の考えは実力主義だ。能力の高い者は評価するけども、能力は低いし、努力もしない者は去ってもらう。フランツは完全に役に立たないし、努力も最能もない落第冒険者だった。それで登録を抹消したのだ! 今さらフランツが関係しているのかよ! おい魔法使いミーシャ、君はどうなんだい。フランツが居なくなってから変化はあったか?」


「いいえ、私は特に変化ないです」


 ミーシャはない。

 戦いを見たらわかる。

 ベヒーモスとの激戦は凄まじかった。

 あんな戦いをできるモノはミーシャくらいだ。


「僧侶のフィーネルはどうだ。回復魔法が使えないとか、付与魔法が使えないとかあったのかい?」


「ありません。通常とおりでした。グラティアスだけ弱くなったのです」


 フィーネルも回復魔法は稲妻とかにバンバンかけていた。

 そのおかげでケンタウロスを討伐できたのだが。

 フィーネルがいなければ無理だろう。


「おいグラティアス、話が違うぞ。同じパーティーのミーシャとフィーネルは問題ない、なぜお前だけ弱くなったのだ、説明がつかない?」


「俺にもわかりません、ただフランツを呼べばわかります。どうせ近くで何もせずに生活しているのだ。呼べばいいです。もしかしたら住むところもなくホームレスかもな!」


 フランツはパーティーもギルドも追放された。

 食っていける道はなくなった。

 収入が無ければ、生きていくのは難しいのは、この世界のルールだ。


 そこらの道で路上生活だったりしてな。

 笑ってやろう!


「ミーシャとフィーネルは凄かったよな」


「うん、凄かったよ! まさに勇者パーティーて感じ」


「その点、勇者グラティアスは本当に勇者かな。弱いのではないかな本当は?」


「弱いよ、ミーシャとは比較にならないレベルだよ。その上偉そうにしていたよな」


 稲妻や鬼龍のメンバーがオレの悪口を言い出したのが耳に届いた。


 くそっ、ミーシャとフィーネルはべた褒め。

 俺は弱いかよ、うるせえ〜〜〜!


 マジでうるせえ、こいつら。

 バカにするなら、この場で切ってやりたい!


「グラティアスよ、直ぐにフランツを探せ。そしてここに連れてこい。どうしてこうなったかを、白黒はっきりさせてやろう!」


 俺にフランツを探してこいと命令してくる。

 自分で探せよな。

 なんでも人使いの荒いマスターだ。

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