『錬金1056話 魔都に行く』
『錬金1056話 魔都に行く』
「コメ神様、町がある。城もある。魔都でしょう」
「魔都の魔王城だな」
カエンは俺の背中に抱き着く形だ。
それは構わないのだが、カエンの大きな胸が俺の背中にぴったりとしているのだ。
凄い弾力だ。
しかし俺はこれを断れない状態。
自分の体を動かせる状態ではないのである。
カエンの胸の弾力がついたまま飛行するしかなかった。
俺は魔族の領土までずっとその状態であった。
魔都付近の上空にまで来たらしい。
マジで早い。
馬車なんて比較にならない早さ。
魔族の領土は大きい。
西の大陸を二分するという。
ストラマーベルが乗る魔鳥。
魔将娘3人が乗る魔鳥。
そして俺とカエンが乗る魔鳥。
3匹の魔鳥は魔王城の付近にまで来て飛行高度を下げる。
着地の準備だ。
上から見た感じは、戦いはされていないようだ。
特に魔族の姿はない。
楽観的な予想では、少女隊がゲートと元魔王ミラーを封じていること。
そうなっているのがベストだ。
「コメ神様、、、着地します~~~」
「怖いなあああ~~」
着地は怖かった。
地面について安心した。
ふう~~~~。
あまり乗りたくはないと思った。
ストラマーベルと魔将娘も降りたっていた。
「コメ神様、大丈夫でしたか?」
「大丈夫だ。それよりも状況が知りたい」
「見ろ、、、上からは見えなかった。地上は魔族の死体がある。それに戦った痕跡もある。激しい戦いがあったな」
ストラマーベルが状況を話した。
ぞっとするほどに、魔族の死体が落ちている。
数で言うと数えきれない数だ。
「でも少女隊が迎えに来ていないのは不思議です。ストラマーベル様が魔王城に来たのだし、迎えにくるはずです」
「何か変だ。少女隊を探す。魔王城に入る、それではっきりとする」
ストラマーベルは自分の城である魔王城に入ると言う。
たぶん少女隊もいるなら、中にいるだろうということか。
戦況からして、魔物が相当に死んでいるのは間違いない。
魔王城に入るのは、以前に美魔女3姉妹に料理をご馳走になった時依頼だな。
「敵が居たらどうする?」
「その時は俺が外に出す。ここは俺の城だというさ」
「了解」
なるほど、ごもっともと俺は納得する。




