『錬金1048話 町に手紙が来る』
『錬金1048話 町に手紙が来る』
今日はコーヒーを飲みながらゆったりとしている。
馬車を作る予定もあった。
のんびりとしたい気分です。
気が向いたら、馬車作りでもしたらいい。
そんな風に思っていた。
スイは家で寝ている。
リアは木を削っていて、木工品を作っている様子だ。
うん、いいことですね。
そこへカエンが家に入ってきた。
どうしたのか、あまり慌てることのないカエン。
なにかモフルンと会話している。
そして俺にカエンが寄って来て、
「あのね、私が外に居たら急に鳥が飛んで来ました。大きさは少し大きめの」
カエンが言うには町に鳥が飛んで来たのだとか。
俺もあまり鳥は見ないな。
珍しいなと思う。
でもわざわざ報告に来ることでもないのだが。
俺はもう少し詳しく聞いてみたい。
「その鳥はどうしたのだい、まだ町にいるのかな」
「います、そして足にこの手紙がついてました。持ってきました」
「手紙がついているので、きっと誰かがつけたのと思えますね。ご主人様が読んで見たらどうですか」
「うん、読もう」
なんと鳥には足に手紙があるらしい。
誰かが届けたいものだろう。
この町に届けたいとは思えないけど、手紙の本文を読めばいいか。
あまり人の手紙を読むのは良くないけど。
カエンが持っていた手紙。
俺が読んで見る。
すると本文の冒頭いきなりストラマーベル様へとあった。
なに!
ストラマーベル宛ではないか。
てことは、手紙の送り主はストラマーベルの知り合いだろう。
ストラマーベルに直接渡すのがいい。
「どうですか? 彼女に当てた愛の手紙とか」
「または、金を返せとかの金銭関係とか」
「内容はわからないけど、ストラマーベルの宛名らしい。彼に渡そう」
「えええ~ストラマーベルか。鳥で文通でもしているのかな」
「密かに彼女がいたりして」
「俺は中身は見ないよ。文通とかだったら、見たら怒られるだろう」
「ストラマーベルを呼びましょう、本人に確認してもらいます」
内容はストラマーベルが確認するとなって、呼ばれた。
ストラマーベルが家に来た。
彼は笑顔ではなかった。
どちらかというと深刻な顔にも見えるのは俺の気のせいか。
気のせいであって欲しい。




