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『錬金1030話 魔人ゲート視点 魔都の牢獄』

『錬金1030話 魔人ゲート視点 魔都の牢獄』


「ゲート様〜〜〜、このままずっと牢獄でしょうか。私は出たいです。こんな牢獄なんてつまらないもの」


「我慢だ、カナジョ、俺も好きではない。出るチャンスを考えている。出れないわけではないのだ」


 俺は魔都の牢獄にいた。

 仲間のカナジョとタイセイと一緒の部屋だ。

 牢獄は完全に閉鎖されており、鍵つきだ。

 見張りの魔族もおり、脱出は不可能と思える。

 魔王ストラマーベル、魔竜のスイ、フランツとの戦いに破れた俺たちは、ストラマーベルの魔都の牢獄に入れたらたのだった。

 クソ〜〜〜。


「魔王アサマノキングはどうしているかな。私らだけ牢獄です」


「ゲート様。作戦では勝てるはずだったのに、負けたのは残念でした。フランツ達の力は想像以上に強いです」


「仲間の戦力も凄いからな。ストラマーベルもさすがだった。魔王だけはあった。こちらも魔王アサマノキングと組んだのに、魔王軍も撤退したからな」


 いつここから出るかだ。

 このままずっと、この牢獄にいるつもりはない。

 どこかで出なければな。

 だが魔王の管理する牢獄だ。

 並の牢獄とはわけが違う。

 カナジョは退屈そうだ。

 毎日やることないと文句を言っている。

 タイセイはじっと我慢していて、内心はフランツを憎んでそうだ。


「牢獄を出るぞ〜〜〜〜!」


「止めろカナジョ。無駄だ。壊せない」


「だって〜〜このままでは出れないじゃないか」


 カナジョはこの調子だ。

 さすがに不満かたまるのだ。


「おいおい、カナジョ黙れ、うるさいぞ」


「うるさいのはお前だ」


 カナジョをしかったのは、牢獄の警備だ。

 警備をするのも魔王に忠実な魔族だ。

 牢獄は巨大だ。

 魔都には重犯罪をおかしたもの、敵の捕虜、たいていは人族や他の種族だ、などが入れられている。

 そのほとんどは一生出ることはないままだ。

 魔王のストラマーベルが出ていいと言うまでは出れないとなる。


「ゲートと言うのか、お前は?」


 俺の名前を呼んだ者がいた。

 別の牢獄からだった。

 女の声で。


「ゲート様、誰か呼んでましたか?」


「俺の名前が聞こえたな、カナジョも聞こえたか?」


「はい、聞こえた」


「魔人ゲート。そこにいるのか?」


 また聞こえた。

 今度ははっきり聞こえたぞ。

 俺を知る者か?

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