『錬金102話 リアと婚約』
『錬金102話 リアと婚約』
「勇者グラティアスは、俺の知る限り、自己中な男だよ。グラティアスに会えばわかるけどさ、自分が最強だと思っているせいで、他の冒険者は自分よりも下の人間となる。俺はグラティアスから役に立たないとして、パーティーを追放されたんだ。でもグラティアスの剣は俺の錬金術により、強化されていた。魔法剣にしてあった。あの剣は恐らくは世界最強に値する剣だったと思うし、聖剣とかにも匹敵するくらいに」
「フランツの作った魔法剣なら強いに決まっている。勇者グラティアスは強敵ですね」
「いいや、リア、強敵とは違うんだ」
「どうしてよ?」
「追放されて俺は、グラティアスの魔法剣の付与を解除した。まぁ、頭にきたってのもある」
「それって、今はグラティアスの剣は強くないって意味?」
「そうだよ、普通の剣になった。以前の勇者になった時のような強さはないと言えるから、苦労しているはずだ」
あれから会ってないから、どうしているかな。
強い魔物も結界開放したからな、グラティアスに依頼が行っていると思う。
「魔物は結界してあって、それを結界開放した」
「私も結界されていたの。アイスドラゴンの時に。ずっと動けなくされていたのよ」
「魔竜を結界で動けなくする……そんな魔法は聞いたことないかな。ていうか、あり得ないですね、魔竜をそんな風にしちゃうとか」
「まあね、私が一番驚いたわよ」
リアはスイの話を聞いて驚いた。
「リアを狙うのは男限定となる。人族は勇者グラティアス、魔法使いミーシャ、僧侶フィーネルがパーティーだった。男は勇者グラティアスだけだから、グラティアスが要注意。あとは聖者、剣聖とかもいるらしいな。俺は知らないので、現在のところなんともいえないな」
グラティアスが勇者、あとは聖者と剣聖とかが有名人だ。
人族の国は複数ある。
どこの国が狙ってくるのかも、情報がない。
来たら、その時は追い返すしかないし、俺も本気でやる。
それと俺の目的は国を作ることだ。
まあ最終的な話だけど、国を作れるのなら、魔王の魔族、勇者などの人族の国とも、張り合える。
リアを守れる。
その為にも今まで以上に頑張って農作物を作ったり、農地を開拓したいところだな。
土地はまだ余っているので、力を上げるなら、開拓していこう。
「フランツ様は、スローライフをしたいと言ってましたね。魔族や勇者とも戦いになるのを望んでいますの?」
「いいや、俺の目的は国を作りたい。そしてスローライフをするだ。戦いをし続ける国は嫌だな。安全な平和な国を作りたい。それが俺の考えなんだ」




