表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1011/1066

『錬金1011話 勇者視点 ランガ国王に報告』

『錬金1011話 勇者視点 ランガ国王に報告』


「それが簡単には取れません。フェンリル族以外の者が来たからです。出発前にも話したフランツです。フランツは錬金術士で谷の近くで村を開拓した男。仲間を連れてきました。フェンリル族が知らせたらしい。神殿を前に戦いになった。ウルフキラーはあるけども、苦戦しました。敵は錬金術士、魔王ストラマーベル、アイスドラゴン、ファイアドラゴン、ドリアード族、フェンリル族がいました」


「恐ろしい村だな、聞いたことも戦力。伝説級までいる。戦いはどうなった」


 名前を聞いてランガ国王の顔は硬直した。

 誰でもそうなる連中だった。

 周りにいた兵士は、青ざめる。

 中には、震えるのもいた。


「こちらはミーシャが魔法で奮闘しても、圧倒的に押されます。はっきり言って敗北寸前でした。そこで勇者グラティアスが活躍しました」


 おお、やっと俺の名前が出たか。


「勇者グラティアスが戦ったのか」


「それまでまるで役にたたなかった。弱くて仲間からも不評でした。いなくてもいいという声もあった」


「それは言わなくていい、クククク」


 俺が思わず言った。

 言わなくていいだろ。


「まあ、聞け、最後まで聞け。勇者グラティアスは神殿に行った。誰も見てない時でした。すると覇者の剣を持って来たのです。俺たちは予想外でした」


「おおおおお、さすがだ勇者だ」


「そして覇者の剣で敵と戦い、敵は逃亡しました」


 俺の活躍だ。

 全部俺の活動だよ。


「よくやった勇者よ。伝説級の敵を逃亡させるとは凄い!」


「俺がいたから逃亡した。これが覇者の剣です。俺が居なかったら、遠征メンバーは全員死んでました。俺が救ったのですクククク」


「勇者パーティーを誘って正解だったぞ。いやあああ、これで覇者の剣がまた我が国に戻ってきた。あはははははは!」


 ランガ国王は覇者の剣を見て、大喜びする。

 国王の幹部も。

 目的が達成されて上機嫌だ。

 俺を見る目も違った。

 さすが勇者だという声が漏れる。

 自分は城にいるだけだがな。

 俺らは命がけで辺境の谷に行ってた。

 谷で餓死するのはグラーは言わない。

 死ぬ寸前だったんだ。

 いい気なもんだ。


「国王様、剣は取ってきました。大成功でした。しかし問題も発生しました」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ