『錬金101話 リアと婚約』
『錬金101話 リアと婚約』
「ありがとうフランツ」
リアは嬉しそうにした。
ここはもう、婚約者になるしか方法がなかった。
婚約しないと、母親が納得しないだろう。
こんなに美少女と婚約していいのかなて、俺の方が思ってしまいます。
「俺でいいのかな、俺なんて錬金術士でしかないよ」
「最強の錬金術士でしょ、婚約者になって」
「婚約するよ」
あっさりと婚約者になった。
大丈夫か俺。
しかも母親の前だから、緊張する。
「これでいいのよね、お母さん。私は婚約しましたよ」
「そのようですわね。今日のところは山に帰ります。でもね、リアは完全にフランツに任せたけではなくてよ」
「はい、お母さん」
「お母さんて、呼ぶな!!」
しまった、つい、俺は調子にのり、お母さんと言ってしまったのだった。
母親の女王は、俺の領地から帰った。
あの言い方では、また来ると言っていたので、近いうちにまた来るのだろう。
とにかくリアは俺の領地に居れるのは決まったわけだ。
「リア、婚約おめでとうね!」
「ありがとうスイ!」
「おめでとう、まさかご主人様と婚約してしまうとは」
「ありがとうモフルン!」
家に帰り、リアは話してくれて、
「木の精霊は、色々と大変なのよ。特に魔王軍や人族の英雄達はドリアード族を欲しがっているの。それで隠れて生きてきたので、お母さんの言うことも理解できるのよ。守ってくれていたのだしね」
「リアは悪くない。悪いのは魔王と勇者とかになる。でもね、勇者て言ったら、フランツ様は勇者パーティーにいたのよね。その勇者はどうでしたか?」
スイとモフルンには俺が勇者パーティーにいたのは伝えてあった。
勇者グラティアスのことだ。
パーティーにいた時は、グラティアスは精霊ドリアード族と結婚するとかは聞いてなかった。
俺の知らないところでは言っていたかもだが。
グラティアスは、自分が最強になることしか頭にない人間だ。
勇者になるのに、自分が一晩であるのを優先させる男。
でもね、俺が錬金術士で、錬金術で彼の剣を魔法剣にしておいたのを知らないみたいだった。
人族がリアが欲しい、魔力が増大するというのは、人族全体像の魔力が増大すると話していたな。
だとすると、とんでもないちーとな能力。
リアを奪い合いになるし、人族の方も必死だ。
魔王との戦いは過去にも激戦だったと聞く。
魔族は魔力もあるし、数も多い。
お互いに絶滅することなく、せめぎ合いの歴史。
精霊を利用したいと思うのが通常だな。
だけど、今後は俺がリアを守るとなる。
今までは女王が担っていたけど、それを俺の役割として生きていかないとな。




