『錬金1007話 勇者視点 町で魔王が待っている』
『錬金1007話 勇者視点 町で魔王が待っている』
アサマノキングは黙って聞いていたが、そこで口を開いた。
覇者の剣を知っているな、この反応は。
知らないわけないか。
過去には世界を征服した剣だからな。
魔族が欲しがるし怖がる剣でもある。
「嘘だ」
「嘘ではないクククク」
「見せてみろ」
「これでよ、覇者の剣だクククク」
俺はみせてやった。
料理店の中は静かだったが、剣をみせると魔族らはどよめいた。
びっくりしたろう。
どうだ、怖いか俺が。
「おおおおお~~~」
「アサマノキング様、神級ですか」
「わからない、嘘かもだ。だが覇者の剣は俺も探していた剣だった。欲しい剣だった。フェンリル族が隠していたか」
「欲しいか。残念だな俺の剣だクククク」
「おい勇者、その剣を差し出せ。アサマノキング様に剣を差し出せ。そうしたら命は助けてやる」
差し出せと。
どんだけ上から目線なんだよこの女らは。
俺が差し出すと思っているのか。
「出すわけないクククク」
「出せ! 魔族の王、魔王様にふさわしいのだ」
「お前などにはふさわしき剣ではないのです。差し出せ」
魔女子団が俺に迫ってくる。
3人いるが、どれも俺に強烈な圧力をかけてくる。
初級の冒険者だったら、気絶するぞ。
「差し出せない、欲しいなら俺から取ってみろ。本物かわかるだろうクククク」
「おい、グラティアス、戦いになるぞ」
「いいじゃんか、戦いになっても。覇者の剣があるんだクククク」
グラーは嫌がっていたが、俺は怖くない。
何も怖くないし、むしろ覇者の剣の方が戦いたがっているみたいに感じるぞ。
俺の誘いに魔王は椅子から立ち上がる。
魔力が一気に上昇した。
すげええ魔力だ。
これが魔王の魔力かよ!
部屋に居られるのもキツイぜ。
グラーも顔が歪んでいるし。
「やめろグラティアス、町で暴れるのは禁止する。俺の命令を聞け」
「グラー、魔王をここで倒せば、まさしく俺は勇者だろ。この国でも英雄扱いだよな。俺が最強の勇者だよなクククク」
「止めろ!!!」
グラーは町での戦闘は拒否だった。
だが遅いでしょ。
もうアサマノキングっと俺の戦いは避けられない。
激突は避けられない。
剣を構える。
「本物の覇者の剣かを俺が確かめてやろう、魔陣滅剣でな!」
「ううううううクククク!」
「わあああああああ~」
アサマノキングが剣を振った。
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