表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/7

あの空に焦がれた

太陽はアスファルトを溶かすようにその熱を放っていた。真夏の空は青々と澄んでいた。外の厚さを感じながら起きた時にはもう遅かった。


「はぁ、―――は、っはぁ」


額を流れる汗を無視して、ただただペダルを踏みつける。


(あの角まで行けばっ)


最後の難所であるこの坂を乗り越えれば後は下りである。渾身の力を籠め踏みしめる。


「はぁぁ」


車が僕の横を通りぬけていく。自転車の籠に入った紙袋は少し撚れてしまっていた。


―――ぽつ


想いもよらなかった。雨だと気付いた時には僕はもう濡れていた。これが通り雨と呼ばれることは知っているが、どうしてこんな時に。


目的地まであと350メートル。紙袋は本来の色を失い、濡れた色に変わっていた。ずぶ濡れの僕の姿にすれ違う人が驚いたような目を向ける。それでも僕は走る。


駅のホームに駆け込む

もうそこに君はいなかった




立ちすくんだ僕が見上げた空は晴れ渡っていた。たった数分だった。






あの空に焦がれた


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ