表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/12

両想いのクリスマス

 彼と私の両思いになって初めてのクリスマス。


 もちろん、両親と一緒に家族パーティーをするのだけれど、少し二人だけの時間もほしかった。受験生でもある私は、勉強の合間に私の部屋に先生を呼んだ。両親にはまだ秘密にしていてばれたら困る関係だったけれど。


「これ、クリスマスプレゼント」

 部屋にこっそり入った先生は、すぐに私に手渡した。


「喜んでもらえるかはわからないけれど……」

 相変わらず、不器用な男だ。


「誕生日のお返しは来年の誕生日にするから」

 私は、来年も一緒に居ようという言葉がとてもうれしかった。


 何だろう……? 

 指輪?


「婚約指輪、受け取ってほしい」


 私が固まっていると


「指輪なんて重かったかな、安物だし……」


「指輪、はめてよ」


 私が手を差し出すと、慣れない手つきで 指輪を私の左手の薬指にはめた。


うれしい、やっぱり先生のことが大好きだ。


「これでお前は俺のものだな」

 少し照れた顔で慣れないセリフをつぶやく。


「卒業するころに両親にはちゃんと話そう」


「好きだよ、先生」


「好きだよ、あかり」


 クリスマスの夜は、甘くとろけるケーキのような二人がいたのだ。

 卒業して二人は晴れてお付き合いをはじめることになるのだ。

 ここからが本当のスタート。


 手つなぎデートも問題ない。

 目撃されても問題ない。


 いつか結婚するのかもしれない。

 でも、結婚がゴールではない。


 そこからがスタート。


 私は大学に入り、卒業したらいつかは先生のお嫁さんになる。

 それが、今の夢。ほら、今日も隣に先生がいる。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ