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空の涙
空が泣いていた。
大粒の涙がとめどなく流れて、僕らの住む世界は水であふれた。
泣きたいのはこっちのほうだよ。
空に向かって叫んでも、きっと僕らの声は届かない。
毎日のように涙が空から降ってくるから。
そこで泣いているのは誰?
もしかしたら僕らが救いあげられなかった無数の魂かもしれない。
世界を恨んで僕らを恨んで、こみ上げる悔しさに流す涙。
けれど、お願いだから泣くのはもうよしてくれ。
これ以上、命を失うのはごめんなんだ。
今度は僕らの流す涙が、どこかの世界を沈めてしまうだろう。




