町
スパス12は、イタリア製の散弾銃だ。
東京マルイ製のポンプアクション式コッキング銃で、1回の発射で3発のBB弾を撃てる。装弾数は30発だ。
町まで来ると、見慣れた日本語の文字が書かれていたが、全てカタカナだった。しかし、よくよく見てみると単語と単語の間に()がある。
例えば、日本語で「宅配承ります。」と言う文章が、この世界では「(タクハイ)(ウケタマワリマス)」という文章になっているのだ。
「文字は読める?」
と、ミーリャが聞く。
「ああ。日本の文字とほとんど同じだ。」
自動車を降りて、町を歩く。
店を回るが、カトリーヌ家の者と言うと事前に頼んでおいた品物が出てくる。確かに、取り置きは日本でもあるが、驚くのは店員の態度だ。皆、深々と頭を下げるのだ。
(カトリーヌ家は役人と言うが、相当高い地位にあるのか。)
と、斜影は思う。
買い物も一通り終わる。
買い物中、ミーリャは店の人に頭を下げたり、同じ目線になって感謝を伝えたり、時には店の人と笑って話していた。
「さあ、帰りましょう。」
と、ミーリャが言ったとき、馬車が数台やって来た。
「この馬車―。」
ミーリャは言う。
「どうした?」
「コロセアムの馬車―。どうして―。」
馬車から戦闘服のような物を来た男が30人程降りてきた。次の瞬間、彼らは店店を襲い始めた。
「大変―。」
ミーリャは言うと、短剣を抜いた。
「あなた達!なにしているの!」
「ここはコロセアムだ。よってここで商売するには、総統閣下の許可が必要なのだよ!」
「誰が決めたの?」
「今この瞬間だ!」
男はミーリャに襲いかかろうとした。
斜影が発砲。
男はそれで死んだ。
(弾はシェル3本。つまり90発。慎重に闘わないと。)
「ガション」と、コッキングする音が響く。
「ミーリャ。俺が時間を稼ぐ。店の人達を安全なところへ避難させろ!」
敵は剣を振り翳す。
(クソ。剣術なんかやったこと無いのに!)
再度発砲し、コッキング。
現実世界では殺傷力のないエアガンが、この世界では最強の武器であるということを証明するかのように、撃たれた敵は次々と倒れていく。
(捕虜を捕れればいいのだが、そうも言ってられないな。)
斜影はミーリャ達が安全な所へ避難したのを確認し、自分も退避しようとした。