第二話/出逢い
俺は着替えを済ませ、皆が集合している場所に向かった。さっき電話してきたのは、俺の親友であり悪友でもある了摩だ。 暇な時は必ず合コンを開き、何故か俺を誘ってくる。毎回断っていたが、今回は特にやる事も無く暇だったから行く事にしたのだ。
本人は相当驚いていたみたいだけど・・・。そんな事を考えているといつの間にか集合場所に辿り着いていた。
俺は皆の姿を探した。そして直ぐに見つかった。俺が歩み寄ると、俺に気付いたのか了摩が声を掛けてきた。
「おせぇ〜ぞ!瞬」
そう言いながらニヤニヤしている。その顔にやたらと腹が立った。
「うっせぇ〜!お前が急に電話してくるからだろうが」
俺は文句を言いながら、皆の顔を見回した。するとある事に気付いた。一人足りない。
「一人足りなくない?」
瞬は思った事をそのまま口にした。すると一人の女の子が、口を開いた。
「一人だけ用事があって遅れて来るんだって。だから先に喫茶店に行ってもいいよってさっき連絡が来たの」
成る程。それで一人足りないのか。そういった会話をした後に俺たちは、目的の喫茶店に足を運んだ。
その喫茶店に着いた俺たちは、店員に席まで案内してもらった。各々(おのおの)が注文し、やっと落ち着いた。
この喫茶店は駅から徒歩で、五百メートル進んだ先にある店だった。
女の子に評判の店で、結構洒落た所だ。俺たちが案内された席は、喫茶店の一番奥の窓際の席だ。話は結構盛り上がっている。殆ど盛り上げているのは、了摩なのだが・・・・。
色々な話をしていき、最終的には恋人の話をしていた。
「彼氏は居るのかな?」
了摩はいきなり真剣な口調で言い始めた。彼女達は皆、首を横にふり居ないと言う。
そりゃ当然だ。居たら合コンには来ないだろう。来る子も中には居るかもしれないが。
そんな話をしていた時、不意に了摩が何かを思い出したらしく、手をポンと叩いた。
「実はさコイツ・・・二年前彼女にフラれたんだぜ」
いきなりの言葉に俺は驚いた。な、何言ってやがんだ。コイツは・・・そう心の中で思った。
皆は『えぇ〜っ』と言って驚いている様子だった。そりゃそうだ。いきなりそんな事を暴露されて、驚かない方がどうかしている。
俺は了摩に文句を言おうと立ち上がったが、一人の女の子が喫茶店に入ってきた。
皆が一斉に入り口の方に振り向く。一人の女の子が大声を上げて、その子を呼んだ。
「夏希〜、こっちこっち」
手招きすると彼女は笑顔でこちらに向かってきた。彼女が合コンに参加するもう一人だそうだ。
彼女は皆の前で自己紹介をして席についた。
それが、俺と彼女の最初の出会いだった。