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呪い
苦しいくらい愛した。
痛いほど求めた。
もっと、もっと。
そうやって欲した。
けれど手には入らなかった。
入る訳がなかった。
誰かを傷つけて得た恋は、いつか終わりを迎えて自分の首を締める。
傷つけた誰かよりも傷つき、その誰かよりも惨めな思いをする。
まるで火炙りにされているように心を焦がされ、心臓を抉られるような痛みが襲う。
そして生涯死ぬまで消えない傷跡を心に残される。
最低な恋の罰は“忘れられない”というもの。
一種の呪いだ。
そう、これは呪いだ。