■第30話 バレンタイン大作戦
【mosso】:まず、どうやって呼び出す?
なんだか、いつになく乗り気のmosso。
PC画面に顔でもくっ付けてるんじゃないかというくらいの、身の乗り出し様。
【グローブ】:直接どこどこに来て、とは。 わたし、言えないよ・・・
【mosso】:じゃぁ、手紙を靴箱に入れたら?
【グローブ】:そうだね・・・ そっちの方がまだ、マシ・・・
あああ・・・ 考えただけで緊張する。 多分、無理・・・
【mosso】:ごーほい。でしょ!!
(mossoどうしちゃったの・・・? テンション高すぎ・・・。)
【グローブ】:まぁ、そうだね。 ごーほい、だね・・・
【mosso】:で? どこで渡す?
【グローブ】:きっと2月14日はどこも人が多いと思うんだよねぇ・・・
どっか、人があんまりいないトコって無かったかなぁ・・・
暫し、ふたりで考えあぐねる。
【mosso】:例の、神社は??
【グローブ】:ゴトウ君、知らないもん・・・
そうだった。
知っているのは、ハヤト扮するmossoであって、”ハヤト ”は知らない事に
なっているんだった。
【グローブ】:あ! 公園がいいかも!!
【mosso】:公園??
【グローブ】:うん、公園w
わたしがゴトウ君を好きになった公園があるの!
クールぶってるくせに、こっそりひとりで
鯛焼き食べてた公園があるの!w
その一行に、ハヤトが赤面する。
(え? 知らないぞ、初耳だぞ。 そんなの・・・
いつ見られてた? ってゆうか、鯛焼きキッカケって・・・
ハズい・・・。)
【mosso】:いいんじゃない?
【グローブ】:そうだね! そうする!w
鯛の形のチョコにでもしようかなww
ハヤトが画面を見つめ、頬を赤らめて不満顔を向ける。
【mosso】:あんまりからかったら、不貞腐れるかもよ?
【グローブ】:そうだねww
画面を見つめるミノリが、声を出して笑っていた。