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『マリアンヌさん、これはどうします?』

今日の護衛は魔術師さんと剣士さん。従姉の護衛はどうするんかって思ったら、リース商会のカスレ支店に何人もいたらしい。私は人の顔を覚えないから旅で一緒だった二人がいいだろうとなった。

「干物にしてみたい♪」

『了解です』

魔術師さんは水系の魔法が得意らしくて、凍らせたり乾燥させたりが上手なんで今回の旅の同行が決まったんだって。

従姉さん、商品開発する気満々じゃん。今日の買い出しがこのメンバーなのも、そういう話も込みなんだろな。

まぁ、魚は好きだったから王都でも食べられるようにしてくれるならそれにこしたことはない。野菜スープとたまに干し肉が一生でも困りはしないけど。


昨日リース商会へ行く道でサンジャックを見つけて乾燥して貰った。魔法だと早いけど、何かちょっとイマイチだった。タンパク質の分解が不十分で旨味成分が足りないのかな。選んだ個体が悪かったのかな。検討の余地あり。陰干しでじっくりととか…成分分析できたら楽なのに面倒だな。

あ、サンジャックが勇者に通じなくて困った。実物見たらわかったらしいけど、あれって日本語だとホタテ貝だったのね。すっかり忘れてた。コキール・サンジャック…フランス語だったらしい。うまく照合できてない。前世の記憶って少なくとも22年以上前のだし、使わないものはすっかり抜けててあやふやだよ。ってか、どこに記憶されてんだ?脳細胞ができる前の記憶ってなんだ?非科学的だ。だが、自分にあるものを否定もできない。


ところで…

「今日は後を付けられるだけ?」

『みたいですね』

『様子見中でしょー』

先に手を出すわけにはいかないし、面倒だね。

いつか隙を見せるべきか悩むわ。護衛を撒くならいつにするかも問題だ。さすがにこの二人に迷惑をかけるわけにもね。妹もいないし、焦る必要もないから散々おちょくってからがいいな。

で、二度と手を出したくないような思いをさせよう。

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