7
『また後で』
その一言が怖くて3日間、調子が悪いと嘘をついて家にこもってました。
野菜は弟が持って帰って来てくれるし、母も仕事帰りに買い物してくれるし、もうしばらく大丈夫。だけど、日常の細々したものを少し買い足したいなとドアに近づいた時、タイミング良くノックがあったもんだから、うっかり開けちゃったのよ。
そこにはめちゃ日本人顔の勇者が立ってたの。
慌てて体重掛けてドアを閉めようとしたんだけど、じわじわと広がる隙間。怪力を誇る勇者に乙女がかなうわけないじゃん。あっさり侵入されたわよ。
『王都中を探しました』
鉄壁の笑顔が怖いのなんのって。
「人違いです!」
転生者でもパレードで会った人でもありませんってことで。
『キ○ィちゃんのリボンって右だっけ?左だっけ?』
えっ、どっちだったっけな…
勇者ニヤリと悪い笑み。
『考え込んでるね。それって何じゃないんだね』
あ…
「人違いです!勇者様とは縁はこれっぽっちもありません」
じりじりと後ろに下がる私に追い詰める勇者。
『転生者だよね。日本からの』
プルプルと首を横に振ったが、勇者の目は超~マジ。怖い、
超~怖い。
いつの間にか壁ドン。もう下がれないじゃん。目の前には三白眼のチートな勇者。魔王もイチコロ。私も死亡フラグかと覚悟を決めたその時、勇者が叫んだ。
『もう我慢出来ないんだ!カレーライス作って!!』