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ぽかぽか陽気でテーブルに突っ伏して寝ている勇者。寝るんなら自分ちに帰れ!

魔王が倒されて、活動が活発だった魔物も騎士団や勇者の活躍で少しずつ減ってきたとの話だ。

魔物の被害が無くなったら、勇者の意味があるんだろうか?

帰せないらしいし、強すぎて倒せないし。勇者は王女と結婚する気もないらしいし、かと言って他国に行かれてもマズいし、金積んで仕事作って居てもらうしかないのか。それって、かなり迷惑な存在ではないだろうか。


そんなことを考えながら、イチゴをかじると勇者が頭を上げた。

『いい匂い♪』

お前は寝てろ!

少なくともウチにとっては困ったちゃんだな。

「やらん」

『やだ、イチゴ食べたい』

気が付くと皿から苺が一つ消えていた。

今のは何だ!お前マジ勇者の力を使ったろ!誰だ。この私利私欲の食欲の為に力を使うようなヤツを勇者に選んだの!責任者出て来い!

『すっぱぁっ』

ベシっ

「人のを奪っておいて何を言う!イチゴらしい味じゃないか」

『イチゴってもっと大きくて甘くて…』

「それはかなり品種改良した結果だ」

『……マリちゃんは果物だと何が好き?』

難しい話になりそうになったから、逸らしたな。

「リンゴ」

早く秋になんないかな。

「煮てよし、焼いてよし、生でよし。そこそこ日持ちもするし」

『他のもそうだけど、煮ると焼く以外の調理法はないの?』

「かまどに何を期待してるんだ?」

『おいしい食事』

カッコーン!

今日もヒット。コイツ食欲に絡まないと実力が発揮しきれないのか。

「薪だぞ。炒めるとかムリだから」

火力調整難しいからスープが一番だね。野菜スープ好きだし…今日はネギのスープにするかなぁ。

あ、水瓶の水が減ってたな。汲みに行かせるか。

水汲みにだけは役立つけど、二度と来なくても困らないな。


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