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『市場の生肉が危ないなら自分で牛を捌けばいいの?』

ベシっ!

「肉はバラした直後は堅いんだ。死後膠着が解けてからじゃないと」

『なんか生々しい話になってきたね』

「生肉だからな」

『とにかく、しばらく経ってからが食べ頃なんだね』

「でも、室内においておくから、熟成と細菌の繁殖のどっちが勝ちかって話になるよ」

『自分で管理するんだから大丈夫じゃ…』

「ダメだ」

勇者マジ危ねぇ。

「牛肉の熟成期間は長いんだよ。それに私が白湯は出すが、生水を出してない意味を考えろ!」

『もしかして………水も…ヤバい?』

頷いた。

「だから、手が不衛生だ。洗剤も充分にない。調理器具はお湯で殺菌できるけど、手はムリだ。その手で室温に何日も置いた生肉をこねくり回して大丈夫と言えるかっ!」

『………マリちゃん…時々意地悪だけど、そこまで僕のことを心配してくれてたなんて…』

ん?

勇者がキラキラした目で見つめてくる。

「違うぞ。母が食堂に勤めててうちが食中毒を出すわけにいかないだけだ」

『えっ!マリちゃんは僕よりお母さんが大切なの?』

「当然じゃん」

『ヒドいっ』

勇者はまた泣きながら帰って行った。

もう、ウザいから二度と来るな!

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