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家にいると勇者がやってきてうるさいので、たまにはと父の店に出掛けた。

家は王都の外れの方にあるが、それでは商売が成り立たないから、もう少し中心部に近いところに父の店はある。

そろそろお昼でもあり、交代して休憩を取って貰おうと父に声をかけた。

『あ、マリアンヌ嬢。お久しぶりです』

どこかで見た顔の騎士がそばにいた。

ん?10倍君じゃん。

『巡回でお邪魔してます。この辺り僕の管轄なんですよ』

「…ご苦労様です」

頭は下げない。

『マリアンヌ一人だと物騒だから、少しお茶でも飲んでってくれるとありがたい』

父よ、それ余計なお世話。

『ゴチになります』

ちょっと待て、なぜ10倍君が馴染んでる?


『いやあ、マリアンヌ嬢のとこで分量間違ったの食べたじゃないですか』

はあ…。

『最初食べた時はもうダメだと思ったんですけど、あれから普通のを食べてももの足りなくて』

10倍君は照れ笑い浮かべた。

『最近はここで買って自作始めたんですよ』

もしもし?

塩だけの味付けから一気に10倍カレー(ではない何か)の世界へ飛んだん?ってか騎士団ってそんなに稼げるの?

「10倍にするには高くないですか?」

『…ちょっと。だから、外食止めました。自作でも好みの味付けにできるのは給料日だけの楽しみです』

金が足りなくて悪に手を染めるなよ。待てよ。いっそ子飼いにすっか?今後の検討事項だな。

『今はちょっと第3騎士団が羨ましくて』

「第2の食堂も入れます?」

『団長あれからどんなに勧めても召し上がらないんです』

カルチャーショックだよな。二度と来ないだろうな(笑)

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