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『マリちゃん。思い出したんだよ』

なんだ、今日も来たんか。

『ラーメン作るのにかん水が必要なんだ!』

「知ってる」

『さすがマリちゃん』

「で?」

『作れる?』

「作れない」

『売ってる?』

「生まれてこのかた見たことも聞いたこともない」

『かん水って何?』

「かん水」

勇者はがっくりと肩を落とした。

『………ラーメン諦める』

そうしな。


『マリちゃんさぁ、この間ラーメンを2年に一度しか食べなかったって言ってたけど、カップ麺はどのくらい食べた?最近、旅行に出るとカップ麺食べたくなってさ』

旅行って魔物退治の遠征のことですか、ことですよねー。大丈夫か、こいつ。

「カップ麺って言うとうどんとか蕎麦とかスパゲティとかも全部含むんだよな」

『うん。年越しはカップ蕎麦が楽だよね』

律儀に年越しそばはやってたんね。

「カップ麺をどのくらいか……………3年に一度くらい?」

『はあ?だからラーメンでもうどんでも蕎麦でもちゃんぽんでも……』

「最後に食べたのが………死ぬ何年前だったのか、思い出せない」

『認知症だったの?ってか、マリちゃん何才で亡くなったの?』

「……」

『……』

「………」

『今日はいい天気だね』

「大雨だけどな」

『ちょっと用事を思い出したから今日は帰るね』

二度と来るな!

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