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『そうだ!チョコだよ!女の子はチョコが好き♪』

勇者…お前の情報はどこから入れるんだ?思い込みみたいなんだが…。

『チョコは好きだよね』

「溶けないタイプのを机やらバッグやらにいつも入れてたよ」

『……非常食?』

「うーん。ご飯食べる暇が無い時とか?」

『登山の時とか?』

「山には行かない」

『話してたらチョコ食べたくなったぁ!ミルクチョコとかイチゴチョコとか』

「チョコ無いでしょ?」

『ええっ、飲んだよ。ココア。王宮で。どっちもカカオでしょ?』

「あるんだ。貴族のとこには」知らなかった。私の生活には関係ないし。

『興味ないの?』

「興味ないの」

『ココアよりもっとこうパキッと歯ごたえのあるチョコが食べたいんだよぉ』

「歯ごたえならテーブルでいいじゃん?」

『それ食べ物じゃない。粉末のココアを固めるにはどうするのか知ってる?』

「知らない。チョコは買うもので作るもんじゃない」

『そうだけど、バレンタインとかで手作りを…』

「しない」

一刀両断!

『マリちゃんって、友チョコとか自分チョコ派なイメージかな』

「いつものチョコが減ったら買うだけ」

だから、その『派』って何?

『あ………ごめん。わかっちゃった!マリちゃんって前世男せ…』

カッコーン!バゴっ!

「性別変わってない!」

勇者が飛んできたカップを右に立ち上がって避けたところに、腹部に棒がクリーンヒットした。

『……くっ……てっきり貰えない腹いせに…バレンタインを無きものに…』

勇者は腹部を押さえながら、テーブルに反対の手をついて立ち上がろうとした。

「なんか知らんが段ボール一箱貰ってたわ!同性から!」

『ええっっ』

「お姉さまが本命です、とまで言われたわ!」

勇者はテーブルから手を離し、膝をついた。

『……負けた』

マジ帰れ!二度と来るな!

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