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買い出しに出たついでに妹を迎えに行った。
今日の妹の護衛は第3騎士団の……ん?ロリ一号じゃん。
妹の可愛さに騎士団の有志が休日に送り迎えしてくれるんだけど、そのうちの二人ほどがちょっと怪しい目で妹を見てることには気づいている。ロリ一号、ロリ二号と呼んでいる。うん、名前覚えるの面倒なんだよ。
妹が途中で寄り道しようと言い出した。
『友達から綺麗なお花が咲いてるとこを聞いたんだよ』
とロリ一号に笑顔を向けた。ロリ一号はしばらく見とれていたが、今の時期は危険だから真っ直ぐ帰るように促した。
もう遅い。進路は変更されている。うちのいつものお仕置き場に向けて。路地裏をあっさり抜けて、開けたところに出た。途端にロリ一号の呻き声がした。振り向き、ロリ一号が頭を殴られて倒れかけたのと妹がその隣にいた如何にも悪人面の男を蹴り上げたのを同時に見る。どこを?それは乙女の秘密♪続いて、私がもう一人。これで二人。残りは三人。
妹とほぼ同時に隠してある長い棒を拾い上げて、各々男一人の腹部を殴打。ロリ一号が殴られてからここまで2秒。さて、残1。
と、魔物出現。ここは王都で唯一魔物が顔を見せるところ。雑魚だけどな。
どこからともなく現れた勇者が魔物に対峙したのを横目に見た瞬間に視線を外した。残る一人の腹部を突いて前のめりに倒れ込みかけたところで肩を蹴り、尻を着かす。そのまま喉元に棒を突きつける。
「お前らのボスに伝言だ。すぐに王都を去れ!そして二度と来るな!」




