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今日もやって来た勇者が小さなバッグからスパイスを次から次へと出すわ、出すわ。

一つ一つは食パンくらいのサイズの紙袋なんだけど、種類がスゴい。

「何これ?」

『カレー作って貰おうと思ってスパイス集めて来た♪』

私作れないって言ったよね!鳥頭かっ!

「何度も言うけど、味見できないし、作れない!」

『そこをなんとか』

ペコペコと米つきバッタになる勇者。

『味見は僕がします。失敗作でもかまいません』

「その言葉忘れるなよ」

私は立ち上がり、全ての袋からひとつまみずつスパイスを取ると乳鉢ですり混ぜた。夕食用の野菜スープの一部を小さな鍋に取り分けて、スパイスの混合物を放り込んだ。そして、ぐつぐつ煮込む。段々と勇者の顔が引きつっていく。

『マリちゃん。なんかヤバい香りがするんだけど』

「奇遇~っ。私もそんな感じしてた♪」

深皿に移して、白湯と一緒に勇者の前に置いて、笑顔を見せた。

「さぁ、召し上がれ♪」

にこにこ、にこにこ。

微動だにしない勇者に、スプーンを握らせた。

『い、いただきますっ!』

一口食べては青くなり、また一口食べては赤くなり、慌てて白湯を飲んではあちっと騒ぎ、百面相をしながら、それでもなんとか食べ尽くすと勇者はふらふらっと帰って行った。

ごちそうさまはどうした?皿洗ってけ!でも、やっぱり二度と来るな!

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