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調理に使うナイフが傷んできたので、いつもの武器屋に行くことにした。

調理と護身兼用である。カスレ往復でムリしたのが良くなかったのかもしれない。

自分で手入れするにはちょっとキツい刃こぼれを起こしていた。

刃こぼれを起こしにくいようにもう少し柔らかめにして貰うか、今の硬さにするか…切れ味とのバランスが問題なんだよね。どうするかなぁ。

これは今の硬さで、別に投げナイフを作って貰うか。接近戦特化にするには体力も筋力もないし、牽制用としても必要だな。

当たった時の衝撃で割れないように粘り気重視で、切れ味を若干犠牲にしたものがいいだろう。投げつけた相手に奪われてこっちが苦労すんのもヤダし、ほどほどのがいいね。


イメージはできても実際に刃物を作るのは鍛冶屋の仕事で、私には鉄の加工はできないからお任せになる。

相転移がわかってても、実際に炉の前で何かできるわけじゃなし、焼き入れだの焼き鈍しだの………熱いじゃないか。火傷するわ。


理論がわかってるだけで何でもできるならダイヤモンドが作り放題じゃないか。ムリ、ムリ。ダイヤモンド作り放題になったら、劈開を確認して、燃やして………いいな、それ。


…とりあえず、武器屋の懇意の鍛冶屋にお任せで。会ったことはないけど、いい腕してる。今まで希望通りのってか、期待以上のができてきている。


『マリアンヌ。父さんとこに納品のやつ頼めるかい』

帰ろうとしたら、武器屋のおじさんに引き止められた。

「調理用の?」

『ま、色々だな』

色々ですか…。まぁ、台所用品を扱えば刃物も入るわけで、刃物を扱えば買う人によって用途も色々あるわけで…。

人のことを言えるわけでもないけど。


「代金は?」

『済んでるよ。届けて貰ったら終了さ』

「じゃ、頂いて行きます」

笑顔の大サービスをして12挺の刃物………いくつかは挺で数えるにはちょっと長すぎのような……を包んで貰った。


とりあえず、これで仕入れになったハズ。不審者じゃないよね。


自分用のは刃こぼれしたのも一応修理できるか確認して貰っている。間に合わせで手頃なのを買ったけど、重さとかバランスとか微妙に違和感がある。

リース商会からカスレ関連の代金を貰って奮発したのができあがるまでの辛抱だ。


日差しが強くなってきた。もうすぐ本格的な夏だなあ。

王都でも熱中症対策の回復薬作らなきゃ。


夏野菜が本格的に出回って安くなったら、野菜たっぷりのスープ作ろう。

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