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カスレを起点とした討伐終了です。勇者はなぜかラストを怒涛の勢いで頑張ったらしい。

撤収準備とか挨拶まわりとか色々あるみたいだけど、私には関係ない。お土産準備できたし。


後でカスレにどんな産業ができようと知ったことない。リース商会がなぜか風景を描ける絵師を募集したり、紙すき工場を作ったりしてるけど意味わかんない。印刷技術もないのにどうすんのってつぶやいたら従姉が木版印刷を始めたの誰だと返してきたけど、何だろ。

木版より金属で活字作って本を出版したらいいのにって思ったけど、口には出さない。もう子供じゃないから。昔はちょっとやっちゃってたらしい。子供は欲望の制御難しいよね。うん、仕方なかったんだよ。

絵はがきは景色を見ながら魔術師さんと雑談した記憶が今ならまだ残ってる。失敗したわ。身内が居ないから大丈夫だと思ったら従姉の手先だった。


画家に線画を描かせて印刷して、孤児院の子供たちに色付けさせるらしい。子供の作業シーンを想像して可愛いかもって思ったけど、妹の可愛さには比べようがない。


とりあえず、カスレ騎士団に呼ばれたのを片付けるか。面倒だけど、王都に帰るのに邪魔は入れさせない。ってか、なんで私が呼ばれたのかわかんない。カスレ騎士団とは縁もゆかりも…………あるか。



今日はなぜか一号二号がついてきている。まだ護衛必要なんだっけ?

「この間さぁ、美少女と手を繋いでたよね」

二号をチラッと見た。

『ま、ま、迷子の道案内を』

迷子の相手にしては見事にキョドってるじゃん。


「地元民じゃないのに?」

『街の把握は必須ですから、カスレの道案内くらいできます』

「ふーん」


とりあえず、二号はこの辺にしといて、他人のふりしてる一号の方を…


「カスレ騎士団の騎士団長の娘さんが超可愛いってホント?」

『あ、えっ……ホントです…けど…』

「第3の方でそう言って超笑顔でいるって聞いたの」


『『ブランちゃんには内緒でお願いします』』

揃って頭を下げるので、にっこり笑った。

「いいですよ」

あんたらの後ろから出てる殺気は知らんけどな。


『私の娘がどうしたかな?』

『ブランに何か?』

カスレ騎士団の上二人が揃って部屋の入口にいた。騎士団の詰め所で、呼んだ相手がいるのは当然。

騎士団長は黒い笑顔、赤牛は…………アハハ……私に対してほどじゃないけど、ブランシュにもシスコン発動してるんだよね。

で、いわゆる暴走直前。


『お前らも少し鍛え直した方がいいかもな』

『鍛練場の使用を許可しよう。第3騎士団には私から連絡しておく。安心して鍛練したまえ』


案外、黒いと判明した騎士団長の許可を得て、赤牛暴走確定!

まぁ、暴走を促したのは私だけどね。情報は活用するためにある。ってか、騎士団長が娘さんを猫っ可愛がりって情報も正しかったのか。まぁ、コイツらの危険性に対する認識が一緒で助かった。妹を守るためにもガッツリ教育して貰いましょ。



で、今日呼び出した本題はなんですか?騎士団長。

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