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第50話 帰還アイテム

「分かりやすいねぇ……強くなるための情報でも引き出したいんだろうけど、このあたしにおべっかは無意味だよ」


ゴマすりはあっさり見抜かれてしまった様だ。

冷静に考えると相手はこっちより遥かに人生経験が長い訳だし、まあそりゃ見透かされるわな。


「別にそんな真似せずとも、アンタの聞きたい事には全て答えて上げるさ。同じ地球人な訳だしね。まあ勿論……こっちの頼みも少し聞いて貰う事になるけども。魚心あれば水心って奴だね」


ギブアンドテイクか。

まあ得られる情報を考えると、余程無茶苦茶な願いを振られない限り絶対にお得だ。

なので、一も二も無く俺は笑顔で返事を返す。


「俺に出来る事なら何でも任せてください」


「いい返事だね。まあ頼みを言う前に、先に一つ言っておく事がある」


「なんです?」


「FOEでも、魔神竜エクセランサスは討伐不能って言われてるボスだった」


「そうなんですか?」


OTLに関しては実装すらされてなかった訳だが……


しかし、討伐不能なボスをどうやって勇者パーティーは倒したんだ?

なんかバグでも使ったんだろうか?


「そんな相手を、精鋭とは言えたった5人で封印できたのは……私達には封神石ってアイテムがあったからさ」


「封神石……」


OTLには無いアイテムだ。

少なくとも、俺は聞いた事もない。


「効果は神の力を封じて弱体化させ、HP50%以下にした時点で自動で相手を封印できるって効果のアイテムさ。その効果が凄くてね、何せ全ステータス90%ダウンだ。それがあったからこそ、私達は5人でも封印出来るラインまでHPを減らす事が出来たのさ」


全ステータス90%ダウンとかえぐいな。


「それって、ゲームには無いアイテムだったんですよね?」


もしそんな物があったんなら、そもそも討伐不能指定されて無かったハズ。

つまり、封神石はこの世界に来て手に入れたオリジナルアイテムという事になる。

ならば入手方法がある筈だ。


まあ名前からして神にしか効かなさそうではあるが、持っていて損はないだろう。


「まあそうなるね。とは言え、あれはもう手に入らないよ。世界に一つだけって説明欄に出てたからね。まあ、魔神竜が復活すれば回収は出来るかもしれないけど」


「魔神竜の復活って……そこまでして回収したいとは思いませんよ」


90%ダウンさせたからといって勝てる保証も無し。

今の俺は相当強くなってはいるが、それでもソロな訳だしな。

一か八かの賭けなど御免だ。


なので、魔神竜には封印されたままでいて貰いたい所である。


だいたい、HPが50%以下になったら自動で封印されるアイテムなんだろ?

だったら、結局手元にも残らないじゃないか。

アイテムだけ手に入れて、魔神竜を放置するわけにもいかない訳だし。


放っておいたら世界が滅ぼされちまう。


「まあ余程の事ない限り、復活する事はないだろうさ。けど……あれと戦って封印しないと、元の世界に戻るアイテムは手に入らないかもしれないよ?」


「元の世界に戻るアイテム!?」


サミー婆さんの思わぬ言葉に、俺は思わず大声を出してしまう。

どうやら元の世界に帰るためのアイテムがある様だ。


「そんな物があるんですか?」


「ああ。アタシの仲間達は、全員地球に戻ってる。魔神竜エクセランサス封印クエストの報酬である、帰還石を使ってね」


エクセランサス封印クエストの報酬か……


もちろん、OTLにそんなクエストは無い。

そもそも魔神竜自体が実装されてないんだから、当たり前ではあるが。


「とんでもなくハードルが高いですね」


この世界で一生過ごす気はない。

とは言え、発生するかどうかも分からないクエストの上に、超弱体させられるとは言え、エクセランサスをソロでってのは余りにもハードルが高すぎる。


他の入手方法も定かじゃないし、帰還の事は一旦忘れた方が良さそうだ。


「そういや……サミーさんは帰らなかったんですね」


サミーが帰還していたなら、ここに年老いた亡霊が残る筈もない。

つまり、彼女は帰らずこの世界に残った訳だ。


やっぱ英雄として【さすさす】されたかったのかな?


「ふふ、私はこの世界で真実の愛を見つけたのさ」


サミー婆さんが俺の問いに、遠い目をしてそう答えた。

その顔は老いてはいても、乙女のそれの様に感じる。


なんか、老人の長話が始まりそうだな……


ちょっとした興味心から余計なスイッチを踏んだ。

そんな予感がひしひしとして来る。



拙作をお読みいただきありがとうございます。


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