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第5話 訓練

「よし、金は今の所これぐらいでいいだろう」


街を20カ所ほど周り、所持金は既に5億程になっていた。

直近で入用になるような物はこれだけあれば十分揃えられるので、次のステップへと俺は移行する。


――まずは基本スキルの習得だ。


OTLはレベルアップ時にステータスとスキルのポイントが与えられ、自由に割り振れるシステムとなっている。

但しクラスという概念はなく、スキルは任意で習得する必要があった。


その習得タイプは大きく分けて3つ。

まあ細かくなら4つか。


一つ目は、行動による習得。

例えば、剣を使って戦い続ければソードマスタリーが自然と手に入る、などだ。


二つ目は訓練所。

行動系のスキルを、お金を払って手軽に取得できる場所だ。

必然的に覚えられるのは物は、行動による習得と同じ物だけである。


三つめはスキルブック。

消耗型のドロップアイテムにスキルブックがあり、これを使うとスキルを習得出来る。

ボスなんかが落とすレア物は強力な傾向にあるが、その分入手難度は高い。


で、最後がイベント報酬である。

イベントを熟す事で習得出来る訳だが、多くの場合条件が必要で、相反する条件の物もあるので、全てを網羅する様な真似は残念ながら出来ない。


ま、仮に出来てもスキルポイントが足りなくなるからする意味もない訳だが。


「ダガーマスタリーを習得したいんですけど」


俺が最初に選んだのは、短剣系統の装備に補正のかかるダガーマスタリーを教えてくれる訓練所である。


これから短剣を使って行くために覚えるのだ。

短剣は軽く、器用さで攻撃力が伸びやすい武器なので、製作ステには持って来いの武器と言えるだろう。


……まあ持って来いって言っても、短剣は近接武器の中では糞弱い訳だが。


それでも筋力を殆ど上げないのなら、これ一択になる。

何故なら装備品には重量があり、武器と盾は所持重量(筋力+レベルの半分)以下でないと、攻撃速度や攻撃力が激減してしまうからだ。

なので筋力を上げない場合、くっそ軽い短剣以外の選択肢は実質ないに等しい。


……ペナルティ有で他の武器を使うくらいなら、流石に短剣の方が上だからな。


ま、弱い武器だが、その辺りは高ランク武器を身に着ける事で補う予定なので問題ない。

なにせ俺には増殖があるからな。

そう、高ランク装備が約束されているのだ。


武器種としての弱さは高ランク装備パワーで吹っ飛ばせばいいだけ!


「10,000ギルになります」


訓練所のお値段は、始めたばかりでは中々に厳しい額となっている。

初心者は頑張って武器を振れって事だ。

ま、今の俺には子供の小遣い以下の感覚だが。


お金を払うと講習室に通される。

ゲームなら一瞬で覚えられるのだが、ゲーム世界はちゃんと訓練する必要がある様だ。

とは言え、30分程短剣の振り方を習うだけなので、それでも敵と戦闘して覚えるより遥かに楽ではあるが。


「10,000ギルになります」


攻撃の次は防御力の補強。

なので次に向かったのは、軽装マスタリーの訓練所である。

この手のスキルの値段は基本一緒。


このゲーム、単純に堅さを求めるのなら、フルプレートアーマーとかを着込む重装が正解だ。

だがさっきも説明した様に、装備には重量がある。


装備全体の重量は、(体力の二倍+筋力+レベル)以下でないと動きが極端に遅くなってしまうペナルティが発生し、超過すればするほどそのペナルティは大きくなってしまう仕様だ。

筋力体力を殆ど上げない予定の俺が重装なんて来た日には、一歩も動けなくなってしまいかねない。


なので、軽装以外の選択肢はないのだ。


「では、攻撃しますので躱さず受けてください」


訓練内容は皮鎧を身に付けさせられ、職員がそこに軽い腹パン――ノーダメージ――を繰り返すというシュールな物。

行動習得でも、軽装に分類される装備を身に着けて敵から200回ぐらい殴られる必要があるので、これはそれのリスクなし版って所だ。


10分ほどで無事完了し、俺は軽装マスタリーを習得した。

これでまあ、戦闘用の訓練は完了だ。

それ以外の戦闘スキルは、スキルブックやクエストを通じて習得する。


「じゃ、最後に鍛冶ギルドへ行こうか」


最後に向かうのは鍛冶ギルドだ。

装備製作のスキルを習得出来るクエストがあるので、それを受けに行く。



拙作をお読みいただきありがとうございます。


『面白い。悪くない』と思われましたら、是非ともブックマークと評価の方をよろしくお願いします。


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