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第33話 接見

――ハミール教神殿・聖樹の園。


「どうぞお入りください」


司祭に促され、俺は神殿内にある聖樹の園なる場所へと入る。

そこは天井のない吹き抜けの広い庭園となっており、上空から太陽の光が差し込む美しい場所だった。


「あれが聖樹ですか?」


庭園の中心と思しき場所には、薄っすらと発光する巨大な木が立っていた。

多分これが聖樹って奴なのだろう。

もしこれじゃないんだったら、なんだってくらいに目立ってるし。


「そうなります。こちらへ」


司祭が前を歩き、俺はその後を続く。


現在俺は丸腰である。

貴人である聖女との接見に、武器類の所持は禁止されているからだ。

人の事を呼び出しておいて勝手な話ではあるが、俺は素直に従い武器を預けている。


――何故なら、お礼の貴重で素敵なアイテムが欲しいから。


戦士の魂たる武器を、そんな気軽に人に預けていいのか?


別にいいよ。

この世界の人間にとっては国宝レベルでも、今の俺からすれば魂どころか、バグリンの餌ぐらいにしかならない型落ち品だからな。

なので、難癖付けられて武器をパクられても痛くも痒くもない。


勿論そんな真似されたら、絶対復讐はするが。

レジェンド+の弓に報復向きのオプションがついてるのあるし、それを用意して……


あ、因みにバグリンは、宿を出る際から細い紐状になって俺の腕に巻き付いて貰ってる。

接見で魔物が駄目って言われるのは目に見えてたからな。

事前準備って奴だ。

この状態なら完全に服に隠れて外の人間からは見えないので、気づかれる心配はない。


武器と違ってこいつは絶対無二の相棒である。

こいつだけは万一預けて奪われでもしたら、冗談抜きでシャレにならないからな。


「こちらでお待ちください」


聖樹の前にはテーブルと椅子が置いてあり、先に付いた俺は紅茶やお菓子を出されて待つように指示される。

ここに住んでる癖になんで俺より後なんだよって思わなくもないが、まあアイテムを貰えるのだから我慢してやるとしよう。


「さて、なーにが貰えるかなー」


「……」


椅子に座って自分の気持ちを素直に口にしたら、お茶の用意とかしてくれたメイドっぽい下っ端教徒に睨まれてしまう。


まったく、客に対する態度がなっとらんなー。

こちとら聖女様の恩人だぞ。

なんだったら、聖女が来たら非常に不快だったと伝えてやろうか?


ま、そんなセコイ真似は一々しないけど。


「申し訳ありません。準備に手間取り、タカダ様をお待たせしてしまい」


程なくして聖女がやって来た。

白い法衣に身を包み、顔全体が隠れる白い覆いを被っているためその顔は見えない。


ホント誰だよコイツ。

全然分からん。


「いえいえ。貴重なアイテムが頂けるらしいので、この程度なんて事はありませんよ」


事前に、聖女には失礼のない様にと言われていた。

なので失礼のない様、ちゃんと敬語で受け答えしたのだが――


何故か周りの奴らの目つきが鋭くなる。


やっぱあれか?

席から立たなかったのがまずかったか?


ま、済んだ事は気にしても仕方ない。

その程度で聖女も怒ったりはしないだろう。

一応、命の恩人って事になってる訳だし。


「ふふふ、きっとお喜び頂けると思いますよ」


下っ端教徒が椅子を引き、聖女が俺の前に座る。

その口ぶりから強い自信の程が伺えるので、これは謝礼がかなり期待できそうだ。


オラわくわくすっぞ!



拙作をお読みいただきありがとうございます。


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