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狂乱の序曲 1
八月のある夜 隣の席の人が居なくなった。この孤城からも、このセカイから
も・・・。
四月「えー、初めまして〜〜〜。」高校一年生になった春僕はうざったるい教
師の挨拶を聞いていた。このクラスは特に僕を含めイケメン・美女は一人も居な
い。俗に言う「普通」のクラスだ。これからこの宇宙に一番近い孤城で過ごすの
か。そう、この場所は学校と言いながら強制的に入学させられ大学まで三年間一
歩も出ることを許されない。まさに孤城。そんなことを考えていると「あの〜ト
ントン」肩を触られたので横を見ると「私、斬折 なずな。得意なことは料理だ
よ。趣味は狩りかな。よろしくね。」「嗚呼よろしく。」なんだろうこの人から
は懐かしい感じがある。とにかく周りの人は大丈夫そうな人ばかりだ。
「よーし。これから皆んなの住むことになる部屋に行きましょう。ついてきて
ね〜。」「は〜い」そうこの時はまだ知らなかった・・・。