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文字数の多い小説について調査してみた(よくわからんので有識者の方に教えて欲しい)

作者: 大樹 霜

こんにちは。私は某所で800万字くらいある小説を書いています。


文字数というのは書けば書くほど伸びるので、個人的には励みにしています。

まあ今後AIが小説を書くようになったら、何の意味もなくなる数字かもしれませんが…。


もちろん現代でもコピペで文字数を稼いでいる場合もあり、手書きの時代よりは文字数を誇る意味が薄らいでいるかとは思います。

しかし少なくとも今はまだ、多くの文章は人がキーボードを打って書いているので、全く無意味では無いはず。

まあ、自分が励みにする分には勝手かと思うので、勝手によく書いたなーと思っております。



しかし、ふと思いました。『この世の中、自作より文字数の多い小説はどれくらいあるのだろう?』と。

結構文字数が多くなってきた自作ですが、上には上が居るはず。

何作くらいあるのか、そしてその高みはどれくらい高いのか? ということをですね、知りたくなりました。


気になったので、調べてみました。

くだらないことをする理由に『暇だから』というのがありますが、暇じゃないのに何をやっているんでしょうね。


で、せっかく調べたので、公開してみました。

というか調べきれません。難しい。海外の書籍とか全然わかりませんし。ググっても全然出てこなくて…。


というわけで有識者からのツッコミ待ちです。

他にもこんな文字数の多い小説があるのに抜けている、等のツッコミをいただけると嬉しいです。



調査期間:2022/9/13~9/16あたり(適当です)

単位(万) 敬称略。


条件:

・プロ・アマ問わず、小説であること。


 プロでもアマチュアでも、とにかく文字数の多い作品を知りたいのです。

 書いた文字数だけがものをいうのでWebで公開しているだけのアマチュアの方が有利なはずですね。

 プロは実際に本になったものしか出回りませんからね。


 ただし、私が『これは小説ではない』と判断したものは除外します。

 これは私の自己満足のためのカウントなので、私の独断と偏見で判断します。


 ※個人的に以下だと判断した作品を除外しました。

  ・ランキングの集計である。

  ・無意味としか思えない文字の羅列である。

  ・同じ文章を何度もコピペしている。

  ・プログラミングコードである。


・投稿サイトの文字数カウントの数字を全面的に信用する。

・複数箇所に投稿している作品は、一番文字数が多い数値のみを残す。


 複数の投稿先、例えば小説家になろうとカクヨムで両方投稿されている作品で、文字数が違っています。

 大体なろうの方が多いようです。

 なろうを先に投稿している場合もあるかもしれませんが、カクヨムが先と公言されている方もそうなので…。

 多分改行や空白を含むか否かなど、文字数カウント条件が違うのかと思います。

 でも、気にしません。各サイトの文字数の表記は全て正しいものとして扱います。

 複数サイトに投稿している作品の場合は、多い数字を採用します。



・一人の作家が書いた小説であること


 ペリー・ローダンのような複数作家によって膨大な巻数を誇る小説は除外することにします。

 ただペリー・ローダンでも、個々の作家がここからここまで書いた、とかわかれば、なるべくカウントしたいです。わかれば。


 グイン・サーガも現在は複数作家による作品ですが、現状では大部分は栗本薫氏が書いているため、

 栗本薫氏が書いた所までで考えます。


 複数人のチームで作成している作品があった場合はどうしましょうかね。

 会社単位でシナリオを請け負っているとか。

 実際複数人のプロジェクトチームで動いているということはあるはずですが…。

 まあその場合は一人の作家による作品と見なしてOKですかね。

 適当ですみません。


■アマチュア作品

 思いついた小説投稿サイトをいくつか回って探しました。

 投稿サイトは文字数の表記が必ずあるので素晴らしいですね。集計が楽でした。


 まだまだ小説投稿サイトはたくさんありますが、全部は回りきれないのでごめんなさい。

 また個人のホームページなどはわかりません。文字数の集計も無いはずですし。


 他にも文字数の多い作品をご存知の方は、タイトルと文字数を教えて欲しいです。


●小説家になろう

 なろうグループは検索機能が大変充実していて助かります。

 文字数順で検索すれば一発ででてきますね。


 1715 レジェンド

 1683 その刀を下ろして、帯刀男子さま!

 1490 武装召喚師――黒き矛と異世界の勇者――

 1481 影の勇者の再冒険 ~~Re-Tale of the Brave~~

 1281 サモナーさんが行く

 1226 異世界料理道

 1177 元・魔王軍の竜騎士が経営する猟兵団。

 1146 マッドサイエンティストと遊ぼう!

 1022 魔物資源活用機構

  967 境界迷宮と異界の魔術師

  937 マギクラフト・マイスター

  935 槍使いと、黒猫。

  853 薬の魔物の継続理由

  816 薬の魔物の解雇理由


文字数1位はランキングの集計のようでしたので除外させて頂きました。

なろうは他サイトより文字数カウントが多めに出るようです。

だとしてもなろうは文字数の多い作品が多いですね。さすがです。


13位の作品は、14位の作品の同一作者様による続編でした。

これほど書かれていた方がどうして半年も停止しているのかと調べてみたら…。大変悲しいことです。ご冥福をお祈り致します。

皆さんお体に気をつけて、今後とも長らく執筆活動を続けて頂きたいものです。


●ノクターンノベルズ

18禁ですがタイトルだけなのですみません。


 1267 純愛✕陵辱 コンプレックス

 1010 パラミア戦記外伝 西方領の武装侍女ザシャーニ

  866 ひとりぼっちの異世界攻略 ~チートスキルは売り切れだった (R18)~

  833 ガールズモンスター

  832 戦国フィクション プラス


●ムーンライトノベルズ

普段は縁のない女性向け小説ですが830万字を超える文字数の作品はありませんでした。

その場合は、1位、上位作品のみ挙げさせて頂きます。


  731 紡ぐ糸が金色になる秘密


●ミッドナイトノベルズ

ミッドナイトノベルズは以下作品が1位でした。


  769 異世界職業図鑑



●カクヨム

 カクヨムも文字数で検索できました。800万字以上で検索すると… なかなかのカオスっぷりw

 なろうと同じものや、集計系の文章は割愛させて頂きます。

 

 なろうと同じものは、以下です。これらはなろうにあるので除外します。

 槍使いと、黒猫。

 レジェンド

  元・魔王軍の竜騎士が経営する猟兵団


 残るは以下なのですが…。


 28782 君のために泳ぐ詩

 2158 指先から始まるストーリー

 1311 さあC言語(DXライブラリ)を使って超繊細、美麗、箱庭シューティングゲームを作ってみましょう 超初心者向けです 0.364


 1位の作品は2.8億字と、なんとも凄まじいですね。しかしながら、私にはこれは小説とは思えないので除外します。

 御本人や、本作が心に響いた方には、きっと何らかの意味を持った文字なのでしょう。

 けれど、凡人の私には無意味な文字の羅列としか見えませんでした。


 2位も申し訳ありませんが除外します。

 同一の200万字の文章を10回コピペしているように見えてしまいましたので。

 高度な文学表現が含まれているのかもしれませんが、非才な私には理解できませんでした。


 3位はプログラミングだと思いますので除外します。


 というわけでカクヨムでは800万字以上の小説は、すべて除外になってしまいますね。申し訳ありません。

 700万字以上の小説には、以下の作品がありました。


  756 必勝ダンジョン運営方法 相手に合わせる理由がない

  716 Monsters Evolve Online 〜生存の鍵は進化にあり〜


●アルファポリス

 調べたかったのですが、文字数検索が無い!

 累計ポイントが高い作品から目視で探した中で、文字数が多かったものを挙げておきます。

 もっと文字数の多い作品があれば教えて欲しいです。


  454 とあるおっさんのVRMMO活動記

  453 魔拳のデイドリーマー


 

●ハーメルン

 文字数検索、文字数順表示がありました。ありがたや。


 1907 転生とらぶる

 1010 SAO~デスゲーム/リスタート~


これは長い。1位の方は特に凄い。現在1位ですね。

3712話というのも凄いですね。



●暁

 文字数検索、文字数順表示がありました。ありがたや。


 1430 星河の覇皇

  943 仮面ライダー エターナルインフィニティ

  929 八条学園騒動記


 ※転生とらぶるはハーメルンとの重複のため除外


この1位から3位ですが… すべて同一の作者さん、坂田火魯志氏が書いておられます。

これは凄すぎる…。



●エブリスタ

 文字数検索がありました。ありがたや。

 800万字以上はありませんでした。1位作品は完結済、2位作品は連載中のようですね。


  480 源一と花蓮 ~天使と悪魔~ 僕が満足だった星と、俺が望んだ星 僕が白竜になって宇宙一強くなったけど上には上がいた件 花蓮のお懐かしなんでも屋 ~ 愛と感動の謎 ~ 城下松崎町の秘密

  477 虐殺者の称号を持つ戦士が元公爵令嬢に雇われました



●ノベルアッププラス

 文字数検索がありました。ありがたや。

 以下は他との重複により除外します。

 槍使いと、黒猫。

 Monsters Evolve Online 〜生存の鍵は進化にあり〜

 そうすると800万字以上はありませんでした。次になるのは以下作品のようです。

 

  589 文学少年(変態さん)は世界最恐!? 〜明らかにハズレの【書誌学】、【異食】、にーとと意味不明な【魔術文化学概論】を押し付けられて異世界召喚された筈なのに気づいたら厄災扱いされていました〜



●ノベリズム

 文字数検索がありました。ありがたや。

 800万字以上はありませんでした。1位は以下作品でした。


  705 異世界詐欺師のなんちゃって経営術


●魔法のiランド

 文字数検索がありませんでした。

 女性はとにかくボリュームがある作品をがっつり読みたい、というのは無いのでしょうか。

 ランキング上位の文字数を眺めてみましたが、全体的にあまり文字数は多くなさそうですね。

 元々携帯小説サイトだったようですから、何百万字ということは無いのかもしれませんね。

 見たところ78万字が一番多そうですが… もっと多い作品があるのかはわかりません。


  78 Raven Emperor


●Pixiv

 どうやら30万字程度までしか無さそうなので調査は取りやめます。

 誤解があったらすみません。

 文字数の多い小説があったら教えて欲しいです。



他のサイトに行けばもっと長い作品はあるのかもしれませんが、全部回りきるのは無理なのでこのあたりで。

どなたかご存知なら教えてください。



■ネット以外の一般書籍等

参考資料:http://pro.bookoffonline.co.jp/book-enjoy/books-trivia/20160326-long-novel.html


いやこちらが難しい! 公開している情報がないと、全然わからないんですよ…。

なのでかなり適当です。こちらこそ有識者からのツッコミ求む。



●マルセル・プルースト 失われた時を求めて

960万9000文字


ギネス認定、世界一最長の小説だそうです。

素晴らしいですね。特に文字数を公開しているところが素晴らしいですね。


しかしこちら、フランス語で960万字なんですよね。

フランス語や英語のような表音文字は、日本語のような表意文字より文字数が長くなります。

大体英語やフランス語の文字数は日本語の2.5倍程度になる、とのお話がありますが…。


日本語翻訳版は400字詰め原稿用紙10,000枚とのこと。

最大でも400万字ということですね。


うーん、日本語の文章と比較するなら、日本語換算で比較するべきかとも思いましたが…。

しかし作者が960万の文字を綴ったものを、日本語訳したら400万字だから400万字とカウントする、なんて言えませんよね。

なので母国語による文字数で考えましょう。

960万9000文字で文句なしです。

当時は手書きでしょうからキーボードで打つだけの現代より大変だったでしょうからね。


調べた2.5倍の根拠。

日本語400字の文章を英語に翻訳すると、200単語くらいになるそうです。

1単語平均5文字とすると1000文字。

つまり日本語の400字と英語の1000字で、内容的には釣り合うみたいです。


なので内容的にはやっぱり外国語の場合は1/2.5と考えても良いのかもしれません。

でも今回は文字数を知りたいということなので文字数でOKだと思います。


もう一つ気になったのがこの表記

「フランス語原書で3,000ページ」

…1ページあたり3230文字って、多くないですか?


直感的にはそう思いました。だって日本語だと1ページ600文字くらいですからね。

いや日本語でも1p 1000文字くらいの場合もありますが、相当小さい文字になるはず。


でも私は、直感的に多いと思うほど、一般的なフランス語の1ページあたりの文字数なんて知りませんでした。

ちょっと調べてみたら…


・一般的な英文の場合1ページの500~600単語程度。

・英文の単語の平均文字数は4.79文字


という記述が見つかりました。1単語5文字の根拠はこれです。

ということは英語の場合、1ページの文字数は2395~2874程度になるわけですね。

だったらフランス語も大して変わらないのではないでしょうか。

だとすると、フランス語で1ページ3230文字というのは、多少多い程度で、特に驚くほど多いわけではなかったのですね。

これはお恥ずかしい。無用なツッコミでした。

まあざっくりと英文の1ページは2500~3000文字程度としました。



●マドレーヌ・ド・スキュデリー ル・グラン・シリュス

全10巻からなり、その総語数はなんと約2,000,000語


このような作品があったのですね。

で、200万語って、何文字でしょう。

フランス語の文字数って果たして…。


英語の平均が4.79でしたから、換算すると1000万字程度で、うーん? 失われた時を求めてと大差無いのでは。

いや、多いのは確かでしょうけれど。


具体的な文字数がわかりませんので、もうちょっとググって調べて見ましたが、わからない。

なんとか出てきたのが「210万ワード、失われた時を求めてのおよそ2倍」との記述。


これを信じると1922万文字程度ということでしょうか。

でもそうすると、フランス語の単語あたりの文字数は、平均9~10文字ってことになります。

本当ですか? これは流石に長すぎでは…。


繰り返しますが、英単語の平均的な文字数は4.79文字だそうです。

これはまあ、そんな感じしますよね。

長い単語もありますが短い単語の方が多いので、平均を取れば大体5文字前後かと思います。


5文字と換算すると1050万字と、およそ2倍とは到底言えません。ほぼ同じです。


古いフランス語だと、もっと単語が長い、という可能性もありますが…

とにかく、失われた時を求めてのおよそ2倍ということは、2倍以下であると思います。

またフランス語の単語がそんなに長いのはおかしいので、210万×6~7、多くて8が良いところだと思います。

1800~2000万字だったらほぼ正確に2倍ですし… じゃあ、1600万字くらいなんじゃないですかね。

わかりませんが。


で、もう少し調べるとこちらの作品、以下のサイトで小説全体を読むことが可能なのですね。

英語Wikipediaに載ってました。

https://web.archive.org/web/20050511235238/http://www.artamene.org/


じゃあその気になれば数えられるじゃん… でもさすがに面倒くさい。

とりあえず最初の数ページだけWordに貼り付けて、Wordの機能で調べてみました。

とりあえず3920単語で文字数は22008文字だそうです(スペース含む)

多分文字数はスペース含む集計で良いんですよね?


そうするとやっぱり平均は5.61文字と、英語よりはちょっと長いみたいですが、フランス語だから8文字9文字ってことは無いようです。


じゃあ6倍だとしても1200万字じゃないんですかね? それで2倍と言っちゃうのは流石にサバを読みすぎでは…。

うーん…わからん!


とにかく1200万字という集計が出てしまったので、そこから逸脱するのも…。

まあ1400万字くらいにしておきましょうか。


2倍を名乗って良い下限ギリギリって、約1.5倍程度だと思うのですよ。

一応四捨五入したら2倍なので。

つまり1400万字なら、ざっくり2倍と言っても良いのでは。

ル・グラン・シリュス正確な文字数をご存知の方 or 数えた方はご連絡下さい。


●ヘンリー・ダーガー 非現実の王国で

約15000ページ、全15巻


ヘンリー・ダーガー、実に良いですよね。素晴らしい。

私もこの方のようでありたいものです。


さて、非常に長過ぎて誰も全部読めないとまで言われる非現実の王国ですが…。

ページ数はわかっていますが、文字数がわからない!


1ページあたりの大体の文字数がわかれば、×15000で計算できるのですが。

正確には15145ページだそうですね。


そこで、出てくるのが先程算出した英文1ページあたりの文字数です。

2500~3000、失われた時を求めてなら3230文字でしたが、この範囲で計算しましょう。


37862500~45435000


3876~4543万字。ぶっちぎり1位ですね。


私は人に見せる気のない自分のためだけの小説だったら、紙にできる限り詰め込んで書きます。

見やすさとか関係ないし、紙がもったいないですからね。

だからもっと多くてもおかしくないと思います。


まあ、3000字としましょうか。それでも4543万字です。

さすがは生涯かけて描いた大作ですね。今まで出てきた数字でもぶっちぎり一位ですよ。


続編のシカゴにおけるさらなる冒険も10,000ページとのこと。

同様に3000字だとしたら、3000万字。

普通に2位の記録ですね。


ではもう一作の自伝は、206+4672ページとのこと。

1463万字ですね。

充分すごい。



●栗本薫 グイン・サーガ

日本で一番長い小説といえば間違いなくこれでしょう。

1冊の本ではないから、という理由でギネスに載っていないとのことですが意味がわかりません。


本作は作者を変えて現在も続刊中ですが、栗本薫氏の書いた分で考えたいです。

さて、グイン・サーガの文字数は…。


「グイン・サーガ」の英語版を元に算出して3022万5000文字(2004年当事)


とのことですね。3022万! と思いましたが、これ英語版の文字数なんですね。

しかも2004年の記録では…。


なぜ英語版? それ、栗本薫氏が書いたのでしょうか?

作者が書いた、打った文字でないのにカウントするのは、ちょっと納得いきません。

なんで日本語で申請しなかったのでしょう?

いやギネスに申請するために、英語換算にしたのかなぁ?



で、日本語の文字数を知りたい所ですが、調べても出て来ない…。

グーグルでは3022万5000文字しか出てきません。

いやそれ英語版の文字数でしょ。しかも最新じゃないし…。


グイン・サーガの日本語の文字数くらい、ググれば一発だと思ったのですけれどね。

グーグルは誰かが調べたことしか出てこないんですよ。


じゃあ考えるしかないですね。

栗本薫氏が書いたのは正伝外伝含めて153巻です。

小説は一冊大体10万字とのこと。×10万換算では1530万字ですね。


うーん、それくらいでしょうか…?

2004年から亡くなるまでに書いた分が入っていないですから、2004年時点では英語との換算では2.5で割って、1208万字。

あと少し足して… そんなものかな…?


しかし10万字というのは文字数がそんなに多くない作品の場合と聞いた気がします。

グイン・サーガはかなり文字数は多かったですし、全巻10万字平均とは到底思えないのですが…。


で、日本語の小説は大体1ページあたり600字という話も聞きました。

グイン・サーガは大体300ページ近くある。ざっと何巻かページ数を確認したところ、大体300ページ近辺のようです。

平均300字としましょう。最終巻は薄いとかありますが1/153なら誤差の内でしょう。

で、ページ600字とすれば1巻18万字ですね。

いや結構改行もなく字もびっしり、というページも多かったので、もっと多い可能性もありますが。

20万字でも良いかもしれませんね。


18万換算なら2754万字。

20万換算なら3060万字。


これなら普通に日本語でもギネスに申請できませんかね。


しかしギネス申請の経緯も気になるのですよね。


Wikipediaによると正伝第93巻が発行された2004年4月に英語版の文字数で申請したようです。


この時のギネス記録、サイモン・ロバーツの『ニカーズ』が1415万6074文字だったそうなので、

この時点での日本語の文字数では勝てないと判断したのではないでしょうか?

だって超えていれば、日本語で1500万字だ、とか申請すれば良いのですから。


そうだとすると、正伝93巻+外伝18巻、計121冊で1415万以下ということになり、やっぱり10万換算ということになります。

英語との翻訳の比で1/2.5、1200万あたりが妥当に思えます。


それとも外伝は含めない? だったら15万換算くらいかなぁ。


でも英語版、この時点でちゃんと正伝93巻+外伝18巻全巻英語版が刊行していたんでしょうかね?

普通はタイムラグがあるのでは…。もっと少ない巻数だったとしたら、やっぱり15万字換算くらいしても良いのでは。


うーん、何文字換算すれば良いんだろう…?

1530万字~3060万字 あたりでしょうかね?

いや日本語の、資料もちゃんとあって、数えればわかるデータなのに2倍もの誤差があるって、一体何なのって感じですが…。


もうここはえいや、と20万字換算とします。

3060万字!

すごいですね。本当かなぁ…まあいいか。


でもまあ、グイン・サーガの文字数を検索すると、英語の3022万しかでてきません。

じゃあもう、日本語でも実はそれくらいなんです、というのが、一番通りが良いんじゃないでしょうかね。

じゃあもう、3022万字にしておきましょう。


グイン・サーガの正式な日本語の文字数をご存知の方は、教えてください。

→追記:感想にてご連絡頂きました。よろしければ併せてご覧頂きたいです。2288万字採用させて頂きます。


 2288 栗本薫 グイン・サーガ



●山岡荘八 徳川家康

原稿用紙17,400枚以上。とのこと。

×400すると6960000文字ですね。

 

 696 山岡荘八 徳川家康



●2005年版ではサイモン・ロバーツの『ニカーズ』

1415万6074文字


グイン・サーガがギネスから却下された時の、世界一長い小説がこれだそうです。

確かに文字数は多いですが、これはpdfが公開されていて、以前見ましたが…

これはちょっと酷いと思いました。

本文は52ページで、後は大量に Thanks だけを延々と続けて、文字数を稼いでいるだけでした。


私の基準ではこれを文字数の多い小説とは認められません。

ギネスブックでも、今はこちらではなく、失われた時を求めてが世界一長い小説になっているようです。


●ロベルト・ムージル 特性のない男


こちら長いと書いてありますが文字数が書いてないので除外していました。

しかし文字数がなくても適当算出してきたので、本作も適当に算出します。

単語数がわかれば×5、ページ数がわかれば×3000で、文字数は適当算出できます。


しかし以下の記述…。


「ドイツ文学圏では、Arno Schmidt作の『Zettel’s Traum』が1,334ページ。

トマス・マンの『ヨセフとその兄弟』が1,492ページの長さを誇ります。」


…え、どういうこと?

ロベルト・ムージルの特性のない男の話じゃないの?


Arno Schmidt作の『Zettel’s Traum』

トマス・マンの『ヨセフとその兄弟』

は何が関係があるの? なかなか意味不明です…。調べなきゃだめか。


トマス・マンの『ヨセフとその兄弟』はググればすぐ出てきましたが…

あ、やっぱり別の本の話題ですね。

他に、ドイツ文学圏ではこんな長い本があります

という話題ですね。


4476 トマス・マン ヨセフとその兄弟

4002 Arno Schmidt Zettel’s Traum 


うん、どちらも長いですね。調べて良かった。

で、特性のない男はドイツアマゾンでページ数を調べてみました。ハードカバー1冊で、992ページですかね? だったらそんなに長くはないですね。


2976 ロベルト・ムージル 特性のない男


いや充分長いですね。


●複数作家 宇宙英雄ペリー・ローダン

2800巻超え


これはすごいですね。桁違いです。

文字数はどれくらいになるのでしょう。


日本語なら本一冊あたり10万字程度と言いますので、2.8億字ということに。英文なら約2.5倍でしょうか。ドイツ語か。まあドイツ語も同じとすれば 7億字ですね。

1人の作家で追いつくのはさすがに不可能ですね。


複数作家による作品を入れて良いのかどうか…。

考えましたが除外としました。『一人の作家が書いた小説で文字数が多い作品』とさせて頂きます。


しかし、本作をたとえば1/10、280巻を1人で書きました、という人が居る場合はぶっちぎりで世界一かもしれない。

この場合は除外しません。ちょっと調べてみましょう。でてきました。


 ウィリアム・フォルツ 187編

 クラーク・ダールトン 169編


このあたりの方は非常に多いですね。グイン・サーガが153巻ですからそれ以上です。


ただ、ペリーローダンは一冊あたり何ページ程度なんでしょう?


ドイツのアマゾンで何冊か見てみましたが150~180pくらいですね。というか最新は3186巻ですね。

まあ180ページとしましょうか。

で、洋書は1ページ大体3000文字で換算していますので… 1冊54万字です。

…いや、めちゃくちゃ多いですね。


これで月2冊刊行? 化け物ですね。日本語の文字数だと21万字相当。

いや流石にこれは人間の限界を超えてませんか。

なんか違うような…。


このまま計算すると、187冊は100980000文字に。


 10098 ウィリアム・フォルツ 宇宙英雄ペリーローダン

  9120 クラーク・ダールトン 宇宙英雄ペリーローダン


という感じに並ぶのかな。

ヘンリー・ダーガーをぶっちぎって余裕で世界1、2ですね。

うーん、どうなんでしょう?

でも普通に考えて180ページの本を180冊かけば32400ページなんですから、ヘンリー・ダーガーを倍超えているはずです。

プロは凄いですね。


→追記 感想にてご指摘頂きました。

最近のペリー・ローダンシリーズは180ページありますが、古いシリーズでは120ページ程度だったとのこと。お二人が書いていたのは古いシリーズなので120ページが妥当。

また文字の1ページあたりに占める割合、充填率を考えていませんでした。

充填率は80%(2400字)とし、再計算します。

  5385 ウィリアム・フォルツ 宇宙英雄ペリーローダン

  4897 クラーク・ダールトン 宇宙英雄ペリーローダン



●ジェリー・コットンシリーズ

宇宙英雄ペリー・ローダンのWikipedia記事に書いてあった、

宇宙英雄ペリー・ローダンより長いミステリーシリーズだそうです。


ペリーローダンより200巻ほど長いとのこと。すごいですね。

でもこちらも複数作家によるシリーズらしいので、総合としては除外です。


では個別作家の場合。ちょっとドイツアマゾンで調べてみました。


最新刊は3407巻ですかね。


ページ数は118、125、120、123… 120ページくらいですかね。

値段は1.99ユーロと同じなので、ペリーローダンの方がページ数的にはお得ですね。


というかページ数的には200巻少なくてもやっぱりペリーローダンの方が長いのでは?

1冊あたりの文字数は36万字ですね。


こちらも著者わかりませんかね。

軽くググった限りでは2人出てきました。


Rolf Kalmuczak & Heinz Werner Höber


ロルフ・カルムザク

1966 年以来、彼は 100 を超えるペンネームを使用し、約 160 の若者向けの本、36 の映画の脚本、170 のペーパーバック犯罪小説、および 200 の小冊子小説を書きました。


ふむふむ。170のペーパーバック犯罪小説がジェリーコットンで良いのでしょうか。

なんか違いそうですが… まあ適当にそういうことにしましょう。


  6120 ロルフ・カルムザク ジェリーコットン?(ペーパーバック犯罪小説)

→追記 充填率80%として再計算します。

  4608 ロルフ・カルムザク ジェリーコットン?(ペーパーバック犯罪小説)


ハインツ・ヴェルナー・ホーバー

 ジェリーコットンシリーズの著者だと主張して裁判に負けたとか書いてありますね。何冊書いたのか知りたいだけなのですが…。

 書いてありませんでした。



という感じで、このような海外の長期連載小説は、他にもたくさんあるのでは? と思うのですが…。

キーワードが悪いのか、ググっても出てこないので、わかりませんでした。

誰かご存知の方教えて下さい。

海外には日本のラノベのように何十巻と続く連作小説ってあまり無いのでしょうか?



■集計

というわけで、以下が超適当。(24/1/12:ちょっと向上)

プロ・アマ問わず、世界小説文字数ランキングです。


1位 5385万文字(推定) ウィリアム・フォルツ 宇宙英雄ペリーローダン

2位 4897万文字(推定) クラーク・ダールトン 宇宙英雄ペリーローダン

3位 4608万文字(推定) ロルフ・カルムザク ジェリーコットン?(ペーパーバック犯罪小説)

4位 4543万文字(推定) ヘンリー・ダーガー 非現実の王国で

5位 4476万文字(推定) トマス・マン ヨセフとその兄弟

6位 4002万文字(推定) Arno Schmidt Zettel’s Traum 

7位 3000万文字(推定) ヘンリー・ダーガー シカゴにおけるさらなる冒険

8位 2976万文字(推定) ロベルト・ムージル 特性のない男

8位 2288万文字(推定) 栗本薫 グイン・サーガ

10位 1907万文字    青竹 転生とらぶる


11位 1715万文字     神無月 紅 レジェンド

12位 1683万字      月見七春 その刀を下ろして、帯刀男子さま!

13位 1490万字      雷星 武装召喚師――黒き矛と異世界の勇者――

14位 1481万字      ヒマジン 影の勇者の再冒険 ~~Re-Tale of the Brave~~

15位 1463万文字(推定) ヘンリー・ダーガー 自伝

16位 1430万文字    坂田火魯志 星河の覇皇

17位 1400万文字(推定) マドレーヌ・ド・スキュデリー ル・グラン・シリュス

18位 1281万字     ロッド サモナーさんが行く


800万字以上の作品数:38作品


もう一つ、文字数ランキングは、やっぱり洋書が有利です。表意文字に比べて表音文字はどうしても長くなりますからね。

なので、やっぱり日本語換算、内容換算(洋書は1/2.5)でのランキングも知りたい。

というわけで並べてみました。


世界小説文字数ランキング(日本語換算=内容換算)

1位 2288万文字(推定) 栗本薫 グイン・サーガ

2位 2154万文字(推定) ウィリアム・フォルツ 宇宙英雄ペリーローダン

3位 1958万文字(推定) クラーク・ダールトン 宇宙英雄ペリーローダン

4位 1907万文字     青竹 転生とらぶる

5位 1843万文字(推定) ロルフ・カルムザク ジェリーコットン?(ペーパーバック犯罪小説)

6位 1817万文字(推定) ヘンリー・ダーガー 非現実の王国で

7位 1790万文字(推定) トマス・マン ヨセフとその兄弟

8位 1715万文字     神無月 紅 レジェンド

9位 1683万文字     月見七春 その刀を下ろして、帯刀男子さま!

10位 1600万文字(推定) Arno Schmidt Zettel’s Traum 


11位 1490万文字    雷星 武装召喚師――黒き矛と異世界の勇者――

12位 1481万文字    ヒマジン 影の勇者の再冒険 ~~Re-Tale of the Brave~~

13位 1430万文字    坂田火魯志 星河の覇皇

14位 1281万文字    ロッド サモナーさんが行く

15位 1267万文字    純愛✕陵辱 コンプレックス

16位 1226万文時    異世界料理道

17位 1200万文字(推定) ヘンリー・ダーガー シカゴにおけるさらなる冒険

18位 1190万文字(推定) ロベルト・ムージル 特性のない男


こちらの方が日本人が多くランクインできるので私的には好みですね。

また2000万文字以下の洋書はランク外になります。

1位はグイン・サーガに。やっぱり凄いですね。



つっこみどころ満載でしょうけれど、とりあえず集計したので私は満足です。


しかしペリー・ローダンはやっぱり凄いですね。

しかしこんな凄いなら、ウィリアム・フォルツさん、もっと有名なはずでは? とも思いましたが、これは私が無知なだけでしょうね。きっと『お前ウィリアム・フォルツを知らんのか』と言われるレベルの方なのでしょう。

後は『文字数の多い小説』という基準で脚光を浴びせることがないのかもしれません。


というかギネスでは失われた時を求めてが1位なんですけれど、18位にも入ってませんけど?

と思いましたが、これは『公式に出版された1冊の小説で、文字数が多い』という基準らしいですね。

グイン・サーガが却下されたのも、1冊じゃないから、だそうです。よくわからない基準です。


私が知りたいのは『出版有無、冊数問わず、1人が書いた文字数が多い小説』でした。



今後とも、この文字数坂を書け上がれるように、日々頑張るとします。


※他にもプロ・アマ、国内外問わず、こんな文字数の多い作品がある、というご意見を募集します。


9/18 ペリー・ローダンとジェリーコットンの文字数を1桁勘違いしていたので修正

9/28 何冊か抜けを見つけたので追記()

24/1/12 感想にてご指摘頂き、グインサーガ、ペリー・ローダンシリーズのお二人の文字数を調整しました。その結果ランキングも変わりました。

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― 新着の感想 ―
[一言] 昨日、積んである本を積み替えたりしていると、 The Selected Journals of L.M.Montgomery (ハードカバー、全5冊、Oxford、日記部分は1冊400ページ…
[一言] 何度もすみません。 グイン・サーガの字数を推計してみました。 正伝130冊(栗本薫さんの著作分のみ)の中から、5冊をランダムに抜き取り、字数を計算。 (外伝も2、3冊抜けであるのですが、ど…
[気になる点] 初めまして。 いろいろと調査、推計、ご苦労様です。 ただ、宇宙英雄ローダン・シリーズについては推計の数字が大きすぎるように思います(他の作品は分かりませんけれど) 日本語で1編あ…
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