初依頼
マーヤは言葉を覚えた、マーヤ、マリア、ありがとう
マリアに【冒険者支援ギルド】の説明をしてもらっていたら、鐘の音がなった、3回なった鐘の音を合図にするかのように緩んだ空気が流れる。
周囲をみれば伸びをする人、休憩スペースらしき場所に向かう人や外へと向かう流れが出来ていた。
「(マーヤ、飯にいこうぜ)」
「はい」
フリルが名前を呼んで、手を伸ばしてきた。
反対の手で外を指していたので、どっかにいこうってことだと理解してフリルの手をとった。
【冒険者支援ギルド】から少し離れたところにある店ヘと入った。
食堂みたいな雰囲気の店内を見回して、空いてる席ヘと座る。
「(日替わり2つ、肉厚めで)」
「(はーい)」
店内を忙しそうにしてる女の子にフリルが声をかけた、注文したのかな?
おとなしく席に座ってまっているとフリルがじっと見つめてくる。
「(この後どうすっかな……常設の依頼でもこなすか?)」
「はい、はい!!」
少し悩んだフリルが手振りで説明するのを解読する、おそらく依頼を受けようってことだと思う。
ミラがどっかに行ってしまったので今日はフリルが面倒を見てくれるのだろう。
「(おっ、今のでわかったのか?……得物はどうすっかな、苦手だけど採集系にするか、ホーンラビットや1つ目ネズミぐらいならナイフで狩れるから平気か?)」
フリルが考えてる間に、肉厚のステーキがきた。
気づかない様子だし、邪魔しちゃ悪いよね。
冷めたら硬くなるだろうし、ってな訳でいただきます。
「!?おいしい!!フリル、おいしい」
「(ふぉ?)」
肉汁溢れる柔らかいお肉だった、玉葱っぽいものを刻んだつぶつぶソースが味を引き立てている。
思わず叫んでしまったよ、冷める前にともう一回フリルに声をかけるとフリルが気づいた。
満面の笑みでおいしいを告げると、なぜか顔を赤くしてビックリした様子だったが、わたしは食べることに集中するよ。
ガツガツ、ハフハフ、ゴクン
モグモグ、ハグハグ
フーッ……美味しかった、満足
「(なんか凄い食いっぷりだったな……あまり人のこと言えねーけどよ、女の子なんだからもう少し上品に)」
「???」
「(まぁ良いか、美味しそうに食べるのが一番か)」
「(そうですよ、おかげでステーキの売り上げが凄いことになってるんですから……あっ、これはサービスです)」
フリルも食べ終わって、こちらを見ながら話しかけてるが知らない単語ばかりで、一人ごとに近い感じかな?
呆れたような目線が少し気になるがニッコリと笑っておくことにする。
近くにきた従業員の子が、グラスをおいた。
いつの間に頼んでたんだろうとフリルとグラスを交互に見てたら視線を感じたので、そっちを見ると従業員の子がこちらを見て笑っていたので、笑い返しておいた。
飲み物は果実水なのか爽やかな味がした。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
フリルと一緒に依頼をこなしに街の外へときていた。
一旦ギルドヘと戻った後に、ギルドが貸し出ししているのか背負い籠を借りて初めて街にきた時とは別の門から外ヘと出た。
「(さて、あるかな?……あったあった、マーヤはこれを集めるんだ、わかるか?)」
「はい」
1時間くらい歩いたところで街道をそれて、森ヘと入っていくとフリルがキョロキョロと今回のターゲットを探す。
すぐに見つけたようでマーヤに見せた。
今回の採集はナオリソウみたいだ。
アルカディアオンラインで見た形の薬草で、下級ポーションや調合でさまざまなクスリヘと化ける需要の高い草だ。
ナオリソウは生命力が高く、抜いても3日たてばすぐにはえてくるので栽培しやすいのに、ここでは自然の物を探すようだ。
初めての依頼が知ってるもので良かったよ、フリルに任せろとアピールした。
………………
…………
……
そろそろ、籠が一杯になるな。
フリルにあまり遠くに離れないって感じに言われたので、視界から消えない程度に距離をとり別れて探した。
ここら辺にはいろいろな種類の薬草があるので、ナオリソウ以外にもたくさん集めた。
「(マーヤは凄いな、籠が一杯じゃないか……ん?別のも混じってるな、でも目的のもあるし良いか)」
「???」
フリルに、一杯になった籠を見せにいったら驚かれた。
その後に悩むような顔をしてから、ほめてくれた。
フリルに頭を撫でられながらフリルの籠を覗くと、籠の半分以下しか入ってなかった。
ナオリソウよりも額から角のはえたウサギの方がはばをとっていた。
ガサリ
近くの茂みが揺れて、ちょうどフリルの籠に入っていたウサギのような生き物が姿を現した。
脚力を生かした突進で角による攻撃をしてくるようで、余裕を持ってかわしてから、首に拳を叩きこむとアッサリと折れた。
初心者用のモンスターなのかな?
「(マーヤは凄いな、ホーンラビットを一撃か……武器も使わずに)」
「???」
食用になるなら血抜きをした方が良いんだろうけど、わかんないからフリルの籠ヘとウサギを放りこんだ。