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登録


ミラに教えてもらった、おはようと挨拶のキスをフリルに実践したら、予想と違った反応をされた。

動き出したフリルが一応、挨拶のキスを返してくれたけど、ミラを連れてどこかにいってしまった。

しばらくしたら戻って来たけど、なんだったんだろう?


「(ミラは素材の売却な、あたしが登録は済ましておくから)」

「(わかりました、そのまま出かけるから終わったら宿の方で待っていてください)」

「(あぁ、いってこい)」


ミラが右の方のカウンターに行くのでついていこうとしたら、フリルに手を引かれて左の方のカウンターに連れていかれた。


「(マリアか、良かった……この子の登録を頼むよ)」

「(フリルさん、この子どうしたんですか?)」

「(この間の仕事で保護することになって)」

「(わかりました……この子、読み書きは出来ますか?)」

「(言葉が通じなくて、名前もわからないんだ)」

「(そうですか、じゃあプレートを用意しますね)」


カウンターの美人さんとフリルが話してるのを待っていたら、別の職員が台座を持ってきてくれた。

フリルに台座に乗せてもらうと、カウンター上には針とガラスのような板、布地の上に乗せられた水晶玉、腕輪、指輪が置いてあった。


「(水晶玉に左手を当てながら、プレートに血を滴してください)」


美人さんが、針を軽く指に刺すふりをした、水晶玉に手を当てて、針で刺した方の手を板に当てる動作をしてる。

美人さんの真似をして針を人指し指に軽く刺して血を作ると、針を置いた。

そのまま水晶玉を触ると水晶玉が光りはじめた、続いて血を板に当てる。

水晶玉の光りが板に吸い込まれるように流れていく。

板がどんどんと小さくなって、トランプぐらいの大きさになると変化しなくなった。


「(えー、マーヤさん、種族はエルフですね、登録は終了です)」

「(この子はマーヤって名前か)」


美人さんが変化しなくなった板の確認をしてから渡してくれたので受けとる。

トランプぐらいの大きさの板にはマーヤの名前と種族、年齢が載っていた。

なぜか日本語でかかれてる板を見つめていたら、美人さんが目の前で手をヒラヒラと振っていた。


「(腕輪と指輪をつけてください)」

「ふぁ!?」


美人さんが腕輪、指輪を装備するような動作をするので装備した。

ブカブカの腕輪と指輪がマーヤのサイズに変わった、アジャスト機能があるようだ。


「あー、私の言葉がわかりますか?」

「えっ?なんでわかるの?」

「この指輪を装備してる者同士でパスが繋がるので、あなたの記憶の中の言語に変換されてるのです」


いきなり理解出来たことに驚いてると、美人さんが説明してくれた。


「それでは、【冒険者支援ギルド】の説明に入らせていただきますが、よろしいでしょうか?マーヤ様」

「名前までわかるんですか?」

「そこに書いてあったのを読ませていただきました」

「読めるの?」

「冒険者プレートは魔力を登録してあるので、誰でも読める言語によって表示されます……だからマーヤ様がみてる言語と、私のみてる言語は別ですが名前はわかるのですよ」


美人さんが日本語を読めるわけではなかったことに少しガッカリするも、この冒険者プレートは凄い魔道具みたいだ。


「【冒険者支援ギルド】では、ランクによって受けれる難易度が変わります、だいたい自分のランクの1つ上までにしといた方が良いですよ」

「はい」

「依頼は常時と緊急があって、左の掲示板にはりだされます……マーヤ様は私とパスが繋がったこの指輪がありますので、依頼を受けたい時は受付で私、マリアを呼び出してください」

「よろしくお願いします」


マリアさんがわたしの担当になってくれるようだ。


「ランクはS、A、B、C、D、E、Fの7段階です。Fランクだと10日間、依頼を受けないとプレートが無効になります。冒険者プレートは身分証にもなります、再発行には金貨10枚と大金となってるので気をつけてください」

「金貨の価値とかわからないですよ、ちなみに登録費用は?」

「初回は銀貨4枚です、マーヤ様は身分証がなかったから保護者の方が【ミスト】に入る時に払ってると聞いております」

「【ミスト】って、この街?」

「はい、ミスト王国王都【ミスト】です」


大きいと思ったけど王都だったのか。


「【冒険者支援ギルド】は先人達が積み重ねた信頼のおかげで様々なサービスと支援を受けられますが、その信頼を損なうような行為をすると資格剥奪のうえ罰金があるので注意してください」

「うんうん」

「以上で説明は終わりですが、何かわからないことはありますか?」

「この腕輪は?」

「駆け出しの冒険者に貸し出している魔道具です、アイテム2種類、10まで入る簡易《収納》の効果があります、あとはこの赤い石に魔力を注ぐと《警報》が発動して、【冒険者支援ギルド】に連絡がくるので、緊急時にはお使いください」

「はい」

「他にはありますか?……では指輪は回収しますので、良き冒険者生活をしてください」


マリアに指輪を渡した。

言葉の自動翻訳機能がある指輪は貴重な魔道具みたいでずっとの貸し出しはしてないようで残念。

マーヤは冒険者としての身分を手に入れた。

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