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街へ


森で出会った三人の冒険者の名前を覚えた、ローブのミラ、軽装のフリル、鎧騎士のアリス。

三人に連れてきてもらった街は凄く大きいと思われる。

遠目に見えた外郭は、近付くとさらに大きく感じた。

10メートルはありそうな大きな外壁に守られた街が小さいわけないと想像がつく。


「(さっきから、壁を見上げてビックリしてらぁ)」

「(大きな、建物を見るのもはじめてなのだろう……私は報告があるから、今日のところはミラに任せて良いか?)」

「(わかったわ)」

「(よろしく頼む)」


アリスを先頭に、大きな門から伸びる列に向かわず、その隣の小さめの門へと向かった。

検問のような場所を観察してると、お金だと思われる銀色の光を放つものを門のところにいる兵士に渡すと、街に入れるようだ。


「(疲れたんですか?もう少し我慢してくださいね)」

「???」


ミラが何か話し掛けてくれるがわからないので、頷いておいた。


「(アリスさん、お帰りなさい……火輪島(カリントウ)はどうでした。)」

「(ドレイク達がやられたが、当面の危機はさったと思う)」

「(まさかドレイクが、やられるなんて)」

「(不意うちだった……それで全滅しそうになったときに、あの子に助けられてな、身元は私が保証するから入れてくれないか)」

「(わかりました、新規だと銀貨5枚ですね)」

「(あぁ)」


兵士とアリスが話してる間にミラとフリルと先に門を潜る、門からまっすぐに大通りが続く、遠くにまた大きな門が見えた。

外壁周辺は少し高いみたいで区画整理された様子がわかる。


「(アリスは仕事があるから、大丈夫だって)」


アリスを門のところに置いたまま進んで良いのか戸惑っていたら、フリルが頭をポンポンと叩き気にしないようにって感じで伝えてきたので頷いておいた。


「(それじゃ、お疲れさん)」

「(えぇ、お疲れ様……また明日はギルドで)」

「!?フリル、フリル」

「(また明日な、ミラの言うこと聞くんだぞ)」


大通りを少し進んでから脇にそれると、今度はフリルと別れるようだ、フリルが名残惜しそうに手を振って離れていく。

フリルがミラって言っていたので、今日はミラと一緒にいて良いみたいだ。

いきなりお別れのパターンもあったと思うので少し安心、でもまだ油断は出来ないと思うので頑張れわたし。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


ゴーン、ゴーン、ゴーン、ゴーン


鐘の音にビックリする、ミラが慌ててないので日常的なものだろう。

街中を歩いてわかったことは、車はなく馬車がメインの通行手段、機械などがあまりなく雰囲気的には中世に近いと思う。

魔法やスキルがあるから文明レベルが当てにならないと言えばならない。


ミラに連れてこられた店はどうやら洋服屋のようだ。

マントの下はほぼ裸という、変質者みたいな格好なので正直ありがたい。


「(これも良いわね……次はあれね)」

「……」


ミラの着せ替え人形となって、すすめられる洋服に着替えていく、センスも悪くないので買ってもらえるのに文句は言わない。

結局、普段着なのかな?ってワンピースを2着、冒険用と思う動きやすそうな上下を1着に下着を3買ってもらった。


「(全部で銀貨14枚になります……お支払いは現金ですか?)」

「(カードで)」


店員のもとへといったミラが懐からカードを出して店員に差し出していた。

店員が受けとって別のカードに重ねると一瞬発光して、ミラにカードを返した。


「(さて、帰りましょうか)」


ミラがカードをしまうと支払いは終わりらしい、硬貨でのやりとりはなかった。

さっそく下着とワンピースに着替え、マントを外した。

マーヤは言葉を覚えた、赤、白、黒、パンツ、はい、いいえ。


続いておとずれた場所は宿屋かな?ベッドと思われる看板がかかれた扉を開けて店内へと入るとテーブルが6つ置いてあり、正面にはカウンター、右奥にはステージなのか1段高くなったところがあった。


「(コロネ、1人追加でお願い出来るかしら)」

「(お帰りミラーニャ、部屋はどうするんだい?)」

「(一緒で良いわ、荷物を置いたらすぐ降りるから……夕飯は下で、メニューは任せるわ、お湯とタオルもお願いね)」

「(あいよ)」


ミラがジャラジャラと硬貨を取り出してカウンターの人に渡すと上へとあがっていった。

テーブルを指差して、座って待ってろということだと判断して真ん中のテーブルに腰かけると、若い女の子が水をもってきて置いてくれた。


「(エルフさんですか?、はじめて見ました)」

「???」


女の子が話し掛けてきたけど答えられない、目線は耳辺りに向いてるのでエルフが珍しいのかもしれない。


「(リンカちゃん、この子言葉がわからないのよ)」

「(そうだったんですが、ごめんなさい)」


耳をピクピクと動かして困っていたら戻ってきたミラが助けてくれた。

言葉がわからないのを伝えてくれたのか、同情の目を向けられた後に名前を教えてくれた。

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