表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
33/35

討伐 初日


 【ボアのダンジョン】からモンスターが氾濫して各方面に散ったようだ。

 モンスターは高級食材のボア系、基本的には突進による攻撃、顔面に大きく反り返った牙を振り回す攻撃に気をつけるだけ、横や後ろから攻撃をしていれば討伐出来るモンスター。


 但し、今回のような氾濫時は、駆け出しが討伐出来るモンスターでも、数の暴力で安全なところからだけ攻撃が出来ないので気をつけ無ければいけない。

 土魔法で壁を作りモンスターの流れをある程度制限、壁の上から攻撃したり、壁の間隔を狭めれば首振りによる牙の攻撃を封じることができるので通路を作って渋滞をひきおこすってのが定番の狩り方のようだ。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


「「「《アースウォール》」」」


 冒険者ギルドの馬車から降りた魔法使いが分断用の土壁を作る。

 高さ3メートルくらいの厚さがそんなに無い壁が出来る。


 交代したのか、先程とは違う魔法使いが通路を伸ばしていく

 最初は広く、徐々に狭くしたり曲がりくねったりして突進の勢いを削ぐ工夫がされていく。

 ヨミ平原でレッドボアの群れを迎える準備が着々と進み、そして平原を埋め尽くす程のレッドボアが出現した。


「あれが」

「大きいだけだ、対処法はわかってるな」


 周りにいた冒険者の会話を聞きながら作戦を思い出していると、始まったのか、魔法の光があちこちでおこり始めた。


「私達も行こうか」


 レッドボアの正面を受け持つタンク役が入れば討伐は安全になる。

 騎士団の集団戦術に盾を活かしたものがあるようだけど冒険者にそれを求めるのはこくというものだろう。


「《挑発》」


 ラキアが前に出ると、スキルポイントで取った《挑発》を使う、魔法で少しおおもとから離れたレッドボアの群れを《挑発》が捉え向かってくる。


 ラキアが少しふらつきながらもレッドボアの突進を右へと反らす、続いて襲ってくる2体を左へとさばいた。


「ミリア、シンは右のヤツをやって」

「「はい」」


 右へと流れた1体の足をミリアが傷つけて突進が止まると、シンが近づきメイスを振り下ろした。

 凄い音がして硬いはずのレッドボアの鼻面が凹む、怪力のスキルを持っているだけある。


 2体のレッドボアと戦いながら見ていたがミリアとシンのコンビもうまく機能していて安定感があった。


 2人の方は大丈夫だと判断して2体のレッドボアに集中する。

 鼻、首周りは肉が厚く、毛に流され斬属性で狙っても効果があまり無い。

 ミリアがやったように足を傷つける、背中から尻にかけて比較的柔らかい部分が弱点になってるので、サーロイン、ランプ、ヒレ辺りを斬りつけて倒してく。


「ラキア、次」


 ラキアに《挑発》を使ってもらい少しずつ倒してく、最初に3体引っ張った以外は1体ずつだったのでミリアとシンのフォローで危なそうならいつでも加勢出来る位置で待機することにした。


 ミリアは元冒険者だけあって、レッドボアの1体なら余裕があった。

 シンには魔法適正で光、水があったのでスキルポイントを使って光魔法、水魔法を覚えさせた。


 しばらくして本体から外れたレッドボアの群れを殲滅し終えた、周りにはたくさんレッドボアが倒れてる。


「こっちは終わったみたいだから血抜きと解体しようか」


 レッドボアを後ろ足から吊るし、下に穴を掘って抜いた血と内臓を捨てて埋める作業をしていく、血抜きが終わったレッドボアから解体をして、肉と素材にわけて冒険者の腕輪に収納していく。

 すべての作業を終えた頃には日が傾きかけていた。


 解体中に持ち場以外のレッドボアの群れの動きを聞きに行ってもらったがここらへんのレッドボアは仕留めたらしかった。

 初日は順調に討伐が進んで問題らしい問題は起きずに過ぎていった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ