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氾濫


 【森の泉亭】、わたしの店の名前に決まった。

 メニューはパスタをはじめとした、ここらへんでは見ない珍しい料理、【満開亭】に教えた唐揚げ、ガモンサラダ、マヨネーズなんかも提供出来るが被らない料理をメインにすることにした。


 立地的に【満開亭】で食べる事が出来る料理を態態【森の泉亭】に来てまで食べる人はあまりいない、【森の泉亭】の方が近いって人なら来るかもしれないが、一応周りはオービル商会が押さえてるので、利用客はオービル商会の身内が多い。


 名前:ルナール 12歳 ♀

 種族:狐人族

 職業:料理人レベル3、(村人レベル5)

 ランク:商人ランクE

 スキルポイント:8

 スキル:魔力小アップ、料理魔法、《鑑定眼》、《経験値倍》、《言語解析》、《再設定》、《メニュー》


 《パーティー》スキルのおかげかルナールのレベルが早くもレベル3になっていた、世間的にはまだ見習いなのに、もう1人前だったりする。


「ルナール、出掛けてくるから後はお願いね」

「わかりました」


 【森の泉亭】を後にしたマーヤが冒険者ギルドに来るとギルド内が騒がしかった。


「何かあったんですか?」

「ボアだよボア」


 依頼票の貼られた掲示板は、人だかりができていたので近くの人に聞いたら、まちに待ったって声で短くかえして教えてくれた。

 【ボアのダンジョン】からモンスターが溢れると聞いていたことを思い出して、受付で詳細を聞くと、予想通りモンスターから溢れたと教えてくれた。

 しかも今回は上位種のクリムゾンボアが数体いるようだ。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


 冒険者ギルドを後にしてオービル商会ヘ向かうと、ボア狩りの準備か商会もいつもより忙しそうに見えた。

 近くの人を捕まえて食材を出してもらおうとしたら、ちょうどオービル

さんも用があったらしく、応接室へと通された。


「マーヤさん、ちょうど良かった」

「何かありました?」

「【ボアのダンジョン】からモンスターが溢れたのはご存知ですか?」

「さっき聞いたばかりですけど」

「冒険者ギルドヘ依頼を出そうかと思いましたが、マーヤさん、ボア狩りに行ってもらえませんか?」


 どういうことか詳しく聞くと、氾濫時のボアはいつもよりも味が良くなるようだ、いつもは冒険者ギルドヘ販売用の肉確保の依頼を出しているのだとか。

 今回は私がいるから依頼費用を少しは抑えられるかもと思ったらしい、後は自分達で食べる用にも確保出来るかもと。

 前に食べたことかあり、思い出しただけで涎出そうだと説明されて食べてみたくなったので依頼を受けた。


 量を確保するために、冒険者のミリアを連れて行くことにした。

 ラキアも行きたがり、なぜかシンもついてくることになった。

 【森の泉亭】はホール係にチャキが入れば問題ない、彼は優秀なので安心して任せることか出来た。


 ミリアの採用期間が終わってもホールが大変にならないように導入した、食券システムのおかげで1人でも捌くことができるようになっていた。

 メニューがまだ少ないから、色のついた木札を買ってもらい木札と交換して料理を渡す、交換した木札置き場は集計しやすいようにいっぱいになったら底をスライドして落とすという工夫もしている。


 店は問題ないようなのでラキア、ミリア、シンの4人でボア狩りへと向かうことにした。


 名前:ラキア・クルシュタット 14歳 男

 種族:人族

 職業:剣士レベル3、(村人レベル5)

 ランク:冒険者ランクE 商人ランクF

 スキルポイント:8

 スキル:攻撃小アップ、スラッシュ、《鑑定眼》、《経験値倍》、《言語解析》、《再設定》、《メニュー》


 名前:ミリア 22歳 女

 種族:人族

 職業:槍士レベル3、(村人レベル5)

 ランク:冒険者ランクD 商人ランクF

 スキルポイント:8

 スキル:防御小アップ、槍陣、《鑑定眼》、《経験値倍》、《言語解析》、《再設定》、《メニュー》


 名前:シン 10歳 女

 種族:人族

 職業:村人レベル3

 ランク:商人ランクF

 スキルポイント:8

 スキル:【怪力】、《鑑定眼》、《経験値倍》、《言語解析》、《再設定》、《メニュー》


 ラキア達のステータスはこんな感じ、シンを冒険者ギルドに登録して、オービル商会からの指名依頼を受けたことをギルドに説明した。

 行きはギルドの馬車で近くまで送ってくれるとのことだったけど、オービル商会が馬車を出してくれるので断って、手続きは完了した。

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