ランクF
フリルと一緒に初めての依頼をこなした、途中トレイン気味に遭遇した、強そうなモンスターと戦うことになったが、なんとか倒すことが出来た。
マーヤは数々の転生を繰り返した自慢のキャラだったから、ステータスをみることができたら高いのだと思う。
森を彷徨っていた時にも狼のモンスターに囲まれたことがあるから、複数の敵と戦った経験が生きた。
依頼をこなしたことでギルドカードをもらうことが出来た。
ギルドカードはプレートとリンクした簡易版って感じの物で、ランク、名前、職業が表示されるようだ。
プレートだと見せたくない情報までみられてしまうので、普段はカードを使うようにって説明された。
プレートに当てれば更新されるようなので後でやっておくように言われた。
ギルドで清算を終えた後は、フリルとともに宿に戻ってきた。
すでにミラが部屋をとっていたのか昨日とは別の部屋に荷物をおいて夕飯をみんなで食べた。
「(へぇ、そんなことがあったのね……あの島にいたのだから薬草とかに詳しくてもおかしくはないわね)」
「(それと、戦闘スキルもな、下手な実力じゃあの島で生活なんて出来ないから)」
「(アリスから聞いてはいたけれど、見てみたかったわ)」
「(特殊個体三体に囲まれて生き残るなんて相当だぞ……あたいには出来ないね、1体でも厳しい)」
「???……ミラ?」
「(何でもないわ)」
今日は動きやすいように髪を後ろでまとめていた。
長時間のポニーテールで頭が禿げるかと思うほどジンジンと痛くなってきたので、ほどいて頭を洗ったあとに濡れた髪を乾かしていたらミラが珍しそうにこちらをみていた。
フリルとミラがしゃべっている間に体をふいていたが、いつの間にかマーヤが話題にあがっていたのかな。
ニッコリ笑ってからすぐに視線をフリルヘと向けたので、たまたま見たってことかもしれない。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
フニョン
まだ暗い中、目が覚めたマーヤは身体を伸ばそうとして柔らかい物に当たって突然のことにびっくりして完全に目が覚めた。
今日はフリルの抱き枕と化していたようで、ようやく抜け出せたときには反対側にミラが寝ていた。
2人を起こさないように離れると、ギルドカードの更新をするためにプレートを取り出した。
名前:マーヤ 25歳 女
種族:エルフ
職業:村人(異世界人)レベル5
ランク:F
スキル:未定
改めてプレートを良くみると異世界人で出ていた。
マリアが騒いでいなかったから、村人しか見えていなかったのだろう。
アルカディアオンラインのスキルは使えるのにスキルの項目は未定だったのが謎。
中級以上のスキルは使えなくなっていたのも謎。
プレートにカードを当てて更新をするとしまった。
初日はわからなかったけど、意識して過ごしたので鐘の音の生活リズムは理解した。
【ミスト】では約4時間おきに鐘がなるようだ、鐘が鳴ったのは全部で8回だから1日は約32時間だと思う
だいたいの店は2の鐘で開き6の鐘で閉まる、街門は5の鐘で閉めるようだ。
ギルドでカレンダーらしき物も見かけたが、表記は横6縦5の30マスだったので1月は30日だと思う。
「(起きるの早いな、おはようマーヤ)」
「おはよう、フリル」
「(おはようございます)」
「おはよう、ミラ」
2人とも同じタイミングで起きたので朝の挨拶とキスをする、2人ともしまったって顔をしたがすぐにキスを返してくれた。
「(どうすっかな、ミラが変なことを教えるから)」
「(すみません、でも役得でしょう?)」
「(まぁな、他の人にはしないように教えるしかないか)」
「(ですね)」
「???」
挨拶を済ませた後は、みんなで朝飯を食べに下に降りる。
この世界の人達は朝からステーキを食べるようでフリルもミラもステーキを頼んでいた。
マーヤは朝からステーキは遠慮してサラダを頼んで食べた。
「(今日は、何も用事はないんですよね?)」
「(今日は街の外には出れないのよ)」
「(じゃあ、昨日話したとおりマーヤさんをお借りしますね)」
「(マーヤのことお願いね)」
食後の果実水を楽しんでいたら、リンカちゃんが迎えに来た。
昨日のモンスターの件で森の調査がされるみたいで、近づくのが禁止されているみたいだ。
ちょうど休みだったリンカちゃんが、街を案内してくれるそうだ。
昨日の採集クエストは思いの外高額になったので、マーヤはお金について習っていた。
小銅貨は10ミスト、銅貨は100ミスト、銀貨は1000ミスト、金貨は10000ミスト。
金貨の上に大金貨500000ミスト、白金貨1000000ミストがあるらしい。




