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第五話
「何を言ってるんだ!? キュアリス」
「私は彼を説得したい」
「無茶だ! 殺されに行くようなものなんだぞ!」
「それも承知の上です」
「じゃあせめて僕が護衛する」
「それもダメです」「え?」
しばらく沈黙が流れる。
「私一人で行きます」
僕とエルメカレタが必死にキュアリスを説得するが、彼女は一人で行くと言ってきかない。
「大丈夫です。私はちゃんと生きて帰ってきますから信じてください!」
「約束だぞ。君は創造神様にとって重要な存在だ。だから必ず生きて帰ってこい」
「はい、ありがとうございます! では行ってきます」
こうしてキュアリスは踵を返した。
――――。
「クレヤ、今度こそ問題はないんだよな?」
「ああ、問題ない。但し条件がある」
「なんだ?」
「これからお前の目の前に現れる女。キュアリス・ヒーリングを殺せ」
「それだけでいいんだな?」
「ああ、それだけでいい」
キュアリス、クレヤが意識する相手、何者だ? まあ、その面とやらを拝んでやろうじゃないの。