第四話
「マルス、無事ですか?」
「ああ、敵が何とか逃げてくれたからね」
「私の想いが届いたのですね」
「想い?」
「はい、マルスを守ってくださいと神様にお願いしてました」
なるほど、あれほど邪悪なオーラ(おそらく僕よりも強い)を纏っていた敵が逃げたってことキュアリスの想いが僕を守っていたからか。
それを感知するってことは敵の背後にも何かついてる可能性があるな。
「姫様これから先はどうしましょう」
「恐らく相手はこれから悪魔を仲間にして力をつけようとするはず」
「キュアリス」
エルメカレタ様が口を開いた。
「エルメカレタさんどうしました?」
「敵の正体が分かった。ライプニッツ・ダークネス。背後には上級悪魔のクレヤがついている」
「そうですか」
「それにしても」
僕はライプニッツとした会話を思い出していた。
「彼は神様を相当恨んでいるようです」
「それが引き金になったんて余りにも悲しいです」
「彼を何とかしてでも説得したい。根は良さそうな人だったので」
「私もそうしたいです。そこでマルス、エルメカレタさん」
キュアリスは一息間を置くとこう言い放った。
「私をライプニッツさんに会わせてはくれませんか?」