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第三話
「フフフフ」
楽しい。楽しいぞ! 力があれば何だって出来る。
「気を付けろ! 強敵が来る」
クレヤがそう言った。
「どうしてこんな酷いことが出来るんだ……」
目の前に騎士みたいな姿をした男性が現れた。
見た目からして立派な白馬の王子みたいな。
うらやましい限りだぜ。
「酷いこと? 神様がやってることのほうがよっぽど酷いだろ」
「君は神を理解していない」
「別に理解なんてする気はないしい」
「とにかくこの無意味な殺戮をやめるんだ!」
「いやだね」
「ならば君は僕が止める!」
「やれるもんならやってみな」
「ライプニッツ逃げろ!」
はあ!? ここまで来て逃げろだなんて。
「クレヤ。俺は力を持ってるんだよな」
「ああ、だが奴にはキュアリスの加護がある」
「キュアリス? 誰だそいつは」
「とにかく一旦逃げて形勢を立て直すのだ」
「ちっ、分かったよ」
俺はワープを使ってその場から逃げた。