陰陽師、力得たり
プロローグ 第一章 ひょんな事から異世界転生
人生何があるかわからない
善が必ずしも正しいとは限らないし、悪が悪いとは限らない。
そもそも善がなければ悪は存在しないし、悪がなければ善は存在しないのだ。
まあ、ぶっちゃけの所その人の人生は生まれた世界で決まるのだ、、、、普通は、、、
『やっぱりここにいたんだ、また学校サボったでしょ、三笠が怒ってたよ』
『なんだ、琴音か、儀式中は入って来るなっていつも言ってるだろ』
まるで、平安時代でも思わせる様な部屋で、一人、見るもの全て魅力する様に舞っていた。
細部まで洗練されたそれは一種の踊りと言っても良いものだ。
『アンタって、ほんと陰陽師バカよね、、、私の気持ちも知らないで、、、』
『、、、なんか言ったか?』
『なんでも、ないですよ〜』
琴音は十人に九人は可愛いと言うだろう、学校のアイドル的存在だ、そんな琴音の恋心を知らないのは学校でも名高い英断であった。
『そー言えば、なんで三笠が俺に怒ってるんだ?』
『今日、親睦会あるでしょ?、アンタが来ないならって女子が怒ってるらしいのよ』
『あぁ、親睦会か、めんどくさくてすっかり忘れてた』
とは、言ったものの本当は気づいていた。親睦会なんて、知らない女子のウザったいアピール大会でしかないと思っている尊にとって、面倒くさいものでしかないのだ。だが、琴音が来た事により出席せざるを得なくなったのだ。
『オレ、行かなくていいか、めんどくさい』
『なに言ってるの、いつまでもそんな格好してないで着替えていくよ』
そう言われて渋々着替えて琴音と家を出る。
『早く行くよっ、アンタのせいで遅れたんだから』
『、、、別に頼んでない』
『んっ?』
『いや、なんでもない』
家から出て大通りを愚痴をこぼしながら走って行く。信号に捕まり信号待ちをしていると交差点の真ん中で立っている子供を発見する
『ちょっと、あの子、、、助けなきゃ!!』
『琴音っ!!、、、まじかよっ』
子供の元へと辿り着くと二人とも金縛りにあったように動けなくなる
その直後、『ドンッ!!』と言う衝撃と共に意識を手放した。